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肖像写真 しょうぞうしゃしんportraiture

翻訳|portraiture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

肖像写真
しょうぞうしゃしん
portraiture

人物写真ともいい,写真史上最も早くから発達した表現分野。 1850年代には安価な肖像画として人気を高め,肖像写真のための写真館が各地に広まった。また初期の肖像写真師には画家からの転向者が多かった。狭義の肖像写真は営業写真 (写真館で撮る写真) の一種目で,肖像画様式の流れをくんでおり,結婚写真,記念写真も含まれる。広義には人物写真に包含され,モデルの性格描写を試みる芸術的に高度なものや,報道的,広告宣伝的な目的で撮られるものも多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうぞうしゃしん【肖像写真】

人物像の写真,あるいは〈肖像〉の写真。みずからの〈肖像〉を画家に描かせそれを得ることは,長く人々(とくに上流階級の人々)にとっての基本的な欲求の一つであったが,写真も,一つにはそのような手段,より手軽に〈肖像〉を得るための手段としてもともと発明されたものであった。ルネサンス時代に始まるステータス・シンボルとしての〈肖像〉が,一部王侯貴族のものであったのに対し,写真の出現はそれを一挙に,だれもが手軽にもつことができるものにしてしまった。

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世界大百科事典内の肖像写真の言及

【写真】より

…移入された当初の事情は必ずしもよくわかっていないが,わずかな情報と化学薬品や器具の調達に苦心した末に,俊之丞の子の上野彦馬下岡蓮杖が写真術を修得した。2人の先覚者の下に多くの弟子が生まれたが,彼らはすべての意味における職業的写真家,すなわち技術者,研究者であると同時に,肖像写真を主体とする営業写真館の経営者でもあった。芸術という自覚のもとに写真を撮る者があらわれるのは,後の写真を趣味とするアマチュア写真家たちの出現を待たねばならない。…

【ナダール】より

…このスタジオを訪れ,ナダールのカメラの前に立った人々には,ボードレール,ゴーティエ,ロッシーニ,リスト,ドラクロア,コロー,サラ・ベルナールなどの詩人,文人,音楽家,画家,俳優がいる。ナダールのポートレート(肖像写真)は,単純な背景の中に全身の4分の3をストレートなライティングで写したものであるが,それは単なる人物の性格描写をこえ,これら芸術家自身の表現世界の広がりさえ感じさせるものであった。また58年には気球に乗り,世界最初の空中写真の撮影を試みたり,61年には3ヵ月をかけてパリの地下に発見されたカタコンベ(地下納骨堂)の撮影を,当時ようやく開発されたアーク灯による人工照明で撮影している。…

※「肖像写真」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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