普及版 字通 「肘(漢字)」の読み・字形・画数・意味
肘
常用漢字 7画
[字訓] ひじ・おさえる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は寸。寸に紂(ちゆう)の声があるが、おそらく丑(ちゆう)の省形に従うものであろう。丑は指先に強く力を入れてものを持ち、ひきしめる意をもつ字。〔説文〕四下に「臂(ひぢ)のなり。寸に從ふ。寸は手の寸口なり」とするが、寸口は手首の脈どころの名で、肘とは関係がない。指先に力を入れるのは丑、ひじに力を加えるのが肘である。
[訓義]
1. ひじ、かいな、かいなの関節。
2. ひじでおさえる、おさえる、とめる。
3. 尺度の名。二尺、また一尺五寸ともいう。四肘一弓、三百弓で一里。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕肘 比知(ひぢ) 〔名義抄〕肘 ヒヂ・カヒナ・タフサ・ヒヂノフシ
[語系]
肘tiu、丑thiは声が近い。〔説文〕に・紂・酎を肘の省声とするが、本来丑声の字である。
[熟語]
肘腋▶・肘行▶・肘掣▶・肘腕▶
[下接語]
引肘・盈肘・貫肘・曲肘・屈肘・肘・制肘・掣肘・束肘・臂肘・両肘
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報