掣肘(読み)セイチュウ

デジタル大辞泉の解説

せい‐ちゅう〔‐チウ〕【×肘】

[名](スル)《「呂氏春秋」審応覧・具備にある、宓子賤が二吏に字を書かせ、その(ひじ)を(ひ)いて妨げたという故事から》わきから干渉して人の自由な行動を妨げること。「掣肘を加える」
「誰にも―せられることの無い身の上」〈鴎外

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大辞林 第三版の解説

せいちゅう【掣肘】

( 名 ) スル
〔「呂氏春秋具備」より。ひじを引っぱる意〕
わきから干渉して、自由な行動を妨げること。 「 -を加える」 「種々な思慮に-せられずに/青年 鷗外

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精選版 日本国語大辞典の解説

せい‐ちゅう ‥チウ【掣肘】

〘名〙 (宓子賤が二吏に字を書かせ、その肘をひっぱって妨げたという「呂子春秋‐審応覧具備」の故事から) そばから干渉して自由な行動を妨げること。また、その妨げ。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉九「大将の外に在るもの、掣肘矛盾せらるること多く」
※土(1910)〈長塚節〉一一「勘次は村の若者がおつぎに想を懸けることに掣肘(セイチュウ)を加へる些の力をも有して居らぬ」

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世界大百科事典内の掣肘の言及

【肘】より

…聖書にはキュビトとしてみえ,〈普通のキュビト〉(45cm)と〈神聖キュビト〉(52cm)などが知られている。 魯の哀公に仕えた宓子賤(ふくしせん)が哀公の側近を〈掣肘(せいちゆう)〉して拙い字を書かせ,宓の政治に容喙(ようかい)することの愚を公に悟らせた(《呂氏春秋》)ように,肘を抑えれば強力な肩の筋群の動きを乱せることは梃子(てこ)の原理をひくまでもない。人相学では黒子(ほくろ)が肘頭部にあれば災厄を招きやすく,肘の上にあっても病が多いが,肘の下にあれば富相となり,肘窩にあれば技量に長(た)けるなどと言う。…

※「掣肘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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