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胚膜 ハイマク

世界大百科事典 第2版の解説

はいまく【胚膜 embryonic membrane】

陸上生活に適応した昆虫類や脊椎動物羊膜類(爬虫類,鳥類,哺乳類)において,個体発生の早期に胚体の外部に形成され,物理的な障害や乾燥から胚を保護し,かつ胚の栄養,呼吸,排出などに重要な役割をはたした後,孵化(ふか)や出産と同時に捨てられる膜(図1,図2)。医学では卵膜と呼ぶ。羊膜漿膜(しようまく),尿膜卵黄囊がこれにあたる。多量の卵黄をもつ爬虫類や鳥類では,消化管壁の延長である卵黄囊は,その中胚葉部分に血管を発達させて卵黄からの養分の吸収にあたるが,卵黄をもたない大部分の哺乳類では消化機能は退化している。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

はいまく【胚膜】

哺乳類・鳥類・爬虫類の発生途上の胚を包む膜。胚組織の一部から形成されたもので、羊膜・漿膜・尿膜・卵黄囊をさす。胚の保護・ガス交換・排出などの役割をする。胎膜。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胚膜
はいまく

動物の胚発生時、胚を包むように広がる細胞性の膜をいう。胎膜、胚付属膜ともよばれる。昆虫など一部の無脊椎(むせきつい)動物や、爬虫(はちゅう)類、鳥類、哺乳(ほにゅう)類などの脊椎動物の胚にみられる。胚の最外側に位置する漿膜(しょうまく)、胚体を包む羊膜、尿嚢(のう)をつくる尿膜などは基本的な胚膜で、漿膜と尿膜とが合した漿尿膜、漿尿膜の変化した胎児性胎盤(哺乳類)、あるいは卵黄を包む卵黄嚢壁なども胚膜に含められる。胚膜は胚体の保護以外の働きも兼ねる。鳥類の漿尿膜でのガス交換、胎児性胎盤での養分の吸収と老廃物の排出、卵黄嚢での養分摂取、あるいは胚内での物質の移動など、胚膜の表面積の大きさが有効に利用されている。[竹内重夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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