コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

脱水素酵素 だっすいそこうそdehydrogenase

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

脱水素酵素
だっすいそこうそ
dehydrogenase

2種類の物質間で水素原子授受を触媒する酵素。物質の一方は NAD(P)H,FAD,FMNなどの補酵素であることが多い。水素を提供する基質にちなんで,乳酸脱水素酵素コハク酸脱水素酵素などと呼ばれる。生理的条件では命名とは逆向きの反応が意味をもつこともあり,たとえば酵母のアルコール脱水素酵素は,アルコール発酵の最終段階において,アセトアルデヒドを還元型補酵素 ADH2 によって還元してアルコールを生じる方向に作用している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

脱水素酵素【だっすいそこうそ】

デヒドロゲナーゼとも。生体内の酸化還元に働く酵素の一群で,呼吸基質と電子伝達系の仲介として重要。基質(XH2)の水素を他の特定の物質(Y)へ移転する反応XH2+Y→X+YH2を触媒する。
→関連項目呼吸酵素酸化還元酵素

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

だっすいそこうそ【脱水素酵素 dehydrogenase】

AH2+B⇄A+BH2のようにあらわされる脱水素反応を触媒する酸化還元酵素の総称。デヒドロゲナーゼともいう。生物のエネルギー獲得手段として重要な生体酸化還元過程,すなわち呼吸や発酵,脂肪酸の酸化などにおいて,代謝中間体AH2は酸素によって直接酸化されるのではない。このことは,種々の動植物組織抽出液中で,有機物質がメチレンブルーのような色素を還元脱色する現象が発見されたことを契機として明らかにされた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

脱水素酵素
だっすいそこうそ

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の脱水素酵素の言及

【酸化還元酵素】より

… 生体内の酸化還元反応には水素原子の移動を伴う反応(脱水素反応)が多い。そのために多数の脱水素酵素(デヒドロゲナーゼ)が,生体物質の生合成や相互転換,分解など,中間代謝のさまざまの局面で機能している。特に発酵や呼吸のような,物質の酸化に伴って放出されるエネルギーを,生体が利用できる形に変換する重要な代謝過程においては,種々の有機物質からNADなどの補酵素に水素原子を伝達する反応を触媒する多数の脱水素酵素がはたらいている。…

※「脱水素酵素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

脱水素酵素の関連キーワードワールブルク(Otto Heinrich Warburg)アルコールの分解とその仕組みイソクエン酸デヒドロゲナーゼカルボニック・アンヒドラーゼアシルCoAデヒドロゲナーゼピルビン酸デヒドロゲナーゼアルコールデヒドロゲナーゼコハク酸デヒドロゲナーゼケトグルタル酸脱水素酵素エーエルディーエッチツーエネルギー代謝阻害剤アルコール性肝障害オイラー・ケルピン抗酒薬(嫌酒薬)先天性溶血性貧血グリセロリン酸ツンベリー管フラビン酵素ツンベルク管イソ吉草酸血

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android