デジタル大辞泉
「駄目」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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だ‐め【駄目】
- 〘 名詞 〙
- ① 囲碁で、石の周囲または相手の地(じ)との境界にあって、双方の地に属さない空点。ここに石を打っても地は増えない。終局後、相手と交互に石を埋めあう。〔名語記(1275)〕
- [初出の実例]「碁を打ち果てて、ここは駄目、そこにも二目と言ふさへも」(出典:合巻・偐紫田舎源氏(1829‐42)四)
- ② 「だめおし(駄目押)」の略。
- [初出の実例]「分別のだめがもそっと足らぬ」(出典:浄瑠璃・三浦大助紅梅靮(1730)三)
- ③ 演劇で、脚本、演出、演技などの悪い点についての注意。→駄目を出す②。
- [初出の実例]「部屋へ皆集めて、ダメをいろいろ」(出典:古川ロッパ日記‐昭和一一年(1936)一二月三日)
- ④ ( 形動 ) 行なっても効果のないこと。何の益もないこと。役に立たないこと。また、そのさま。むだ。
- [初出の実例]「定めてだめのなき御しあん」(出典:評判記・野郎児桜(1686)玉川泉之丞)
- 「此たかい米をだめ(むだ)にくはれてたまるもんか」(出典:滑稽本・続膝栗毛(1810‐22)八)
- ⑤ ( 形動 ) 不可能なこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「コントの糟粕(そうはく)を荷(かつ)ぎだしたって画餠(ダメ)だヨ」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一九)
- ⑥ ( 形動 ) よくない状態であること。価値が低いこと。どうしようもないこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「駄目な男といふものは、幸福を受け取るに当ってさへ、下手くそを極めるものである」(出典:新釈諸国噺(1945)〈太宰治〉貧の意地)
- ⑦ ( 形動 ) してはいけないこと。やってはならないよけいなこと。また、そのさま。
- [初出の実例]「『当分居てもらって万事の世話を頼むだ方が可からうと思ふ〈略〉』『不要(ダメ)だ!』と顔を背ける」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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