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自由放任主義 じゆうほうにんしゅぎ laissez-faire

翻訳|laissez-faire

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自由放任主義
じゆうほうにんしゅぎ
laissez-faire

自由に個人の利益を追求させ,競争させることが社会全体の利益の増進に役立つという主張。 A.スミスは『国富論』において,フェアプレイの原則に基づく自由競争こそ見えざる手による社会の繁栄をもたらすとし,一切の保護制度を廃止すべきであると主張した。

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デジタル大辞泉の解説

じゆうほうにん‐しゅぎ〔ジイウハウニン‐〕【自由放任主義】

各自の自由に任せて、いっさい干渉しない考え方や立場。
経済については国家による統制や干渉を排除し、個人の自由な利益追求活動に任せるべきであるとする経済政策上の主義。18世紀に、フランスの重農主義者およびイギリスアダム=スミスによって主張された。レッセ‐フェール

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百科事典マイペディアの解説

自由放任主義【じゆうほうにんしゅぎ】

経済学用語。フランス語レッセ・フェールlaissez-faire,レッセ・パッセlaissez-passerの訳語。神の〈見えざる手〉の働きでおのずから秩序と調和が生まれるとする思想に基づき,人間の利己心を自由に発揮させ,国家の干渉を排除すれば,価格機構によっておのずから公益に合致する結果が生まれるとする経済的自由主義の思想と政策。
→関連項目国家自由主義マンデビル

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世界大百科事典 第2版の解説

じゆうほうにんしゅぎ【自由放任主義 laissez faire[フランス]】

自由放任ということばはA.スミスの《国富論》(1875)の主張を要約したものとして知られている。そして,しばしば,自由放任,レッセ・フェールとは現実の経済をあるがままに放置せよ,あるいは,すべての経済主体とくに生産者(企業)に好き勝手にやらせるのがよい,という意味であるかのように誤解されてきた。この誤解の源は,資本主義のとらえ方が,D.リカードJ.S.ミルなどのイギリス古典派ないしは19世紀後半のアメリカで俗流化されたことにある。

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大辞林 第三版の解説

じゆうほうにんしゅぎ【自由放任主義】

国家による国民経済への統制と干渉を排除して、個人や企業の自由競争にまかせて経済を営むべきであるとする主義。アダム=スミスら古典派経済学者たちの主張。レッセ-フェール。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自由放任主義
じゆうほうにんしゅぎ
laissez-faireフランス語

個人の経済活動の自由を最大限に保障し、国家による経済活動への干渉・介入を極力排除しようとする思想および政策。資本主義の生成期に、重商主義に反対するフランス重農主義者が最初に提唱した。彼らの主張である「レッセ・フェール」が自由放任主義合いことばとなったが、この思想を経済学的に体系化したのはアダム・スミスであった。スミスは、『国富論』(1776)において、個人が自己の利益を追求する自由な経済活動こそが社会的富の増大をもたらすのであり、またその活動は「見えざる手」に導かれて(現代的にいえば、市場機構の作用によって)富の公正で効率的な配分も実現し、社会的調和が達成されることを理論的に明らかにしようとした。しかし、資本主義経済の発展は自ら自由競争の反対物である独占を生み出し、さらに、1930年代の大不況による失業と貧困の解決のために、国家の経済的役割と規制が必要とされるに至って、自由放任主義は放棄されたのである。[佐々木秀太]

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世界大百科事典内の自由放任主義の言及

【基本的人権】より

…それは,市民革命が市民の自由に対する国家の介入と抑圧の排除を目的としておこったこと,および市民階級の最大の要求が自由と財産権の保障であったことから理解される。国家は市民社会の外にあって,社会の安全と自由を確保する夜警国家の役割に甘んじるべきであり,その内部に立ち入って市民の社会生活や経済活動に介入すべきでないという自由放任主義が求められたのである。〈法の前の平等〉の原則も生まれながらの身分による差別を禁ずるものであり,能力,財産,教育などによる区別を排除せず,したがって自由の伸長を抑えるものではなかった。…

【国家】より


[夜警国家]
 近代国民国家は,まず市民社会を基盤として成立するが,この時期の近代国家の特徴は,夜警国家であり,立法国家であることに求められよう。夜警国家は,自由放任主義の下で国家の機能を最小限にとどめようとするものであった。さまざまな形で生ずる利害の対立を自由に放任することが,社会の秩序と安定にとって最も望ましい結果をもたらすものであるとすれば,国家の果たすべき機能は外敵の侵入を防ぎ,国内の基本法の遵守を確保することで十分である。…

【重農主義】より


[重農学派の政策的主張]
 フィジオクラシーとは,もともと〈自然の統治〉を意味する語で,重農学派は王権を合法的に制限する合法的専制主義を最良の政体と考え,当時のルイ王朝を是認しながら自然的秩序による開明的社会を実現しようとした。そのため政策的には,とりわけ経済上の自由放任主義と地代に対する単一課税とを提唱した。自由放任主義の提唱は,重商主義的な国家的干渉や独占の排除によってはじめて〈取引される富〉,とくに農産物にはその正常な再生産を可能にする〈良価bon prix〉が保証され,その結果,一面では地主階級の収得する地代が増加し,他面では農業資本の増加による農業生産性の上昇が可能になる,という理解を基礎としていた。…

【スペンサー】より

…ロンドン・バーミンガム鉄道の技師(1837‐45)および《エコノミスト》誌の編集部員(1848‐53)を経て,1853年以後死ぬまでの50年間はどこにも勤めず,結婚もせず,秘書を相手に著述に専念した。大学とは終生関係をもたない在野の学者であったが,著作が増えるにつれて彼の名声はしだいに高まり,とりわけその社会進化論自由放任主義はJ.S.ミルや鉄鋼王A.カーネギーをはじめ多くの理解者,信奉者を得て,当時の代表的な時代思潮になった。晩年は栄光に包まれただけでなく,その思想はアメリカにW.サムナーのような有力な後継者を見いだして,1920年代アメリカの社会学,社会思想の中枢をなした。…

【チープ・ガバメント】より

…国民の租税負担を低く抑えて,経済活動に干渉しない政府のありかたをいう。自由放任主義の時期における国家は,政府の活動領域に関しては夜警国家として特徴づけられるが,政府の財政面に関しては〈最小の政府こそ最良の政府〉であるとするチープ・ガバメントの形をとった。これは,自由放任主義の時期に最も強い政治的発言権をもっていたブルジョアジーが,自由な経済活動によって富を追求することを望み,政府の活動領域をできるだけ狭くして,租税負担もできるだけ低くすることを要求したためである。…

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