臭化物（読み）シュウカブツ

デジタル大辞泉

しゅうか‐ぶつ〔シウクワ‐〕【臭化物】

臭素と、それより陽性の元素との化合物。臭化カリウム・臭化銀など。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

しゅうか‐ぶつ シウクヮ‥【臭化物】

〘名〙 臭素と臭素より陽性な元素との化合物の総称。臭素はマイナス一価の状態で含まれる。〔稿本化学語彙（1900）〕

出典　精選版 日本国語大辞典

化学辞典 第2版

臭化物
シュウカブツ
bromide

臭素と，臭素よりも陽性な元素との化合物の総称．臭素と金属との直接反応や金属あるいはその酸化物，水酸化物，炭酸塩などの臭化水素酸による溶解，または，臭化バリウムと金属の硫化物などの複分解により得られる．水に易溶で，一般には塩化物より溶けやすいが，無極性溶媒には不溶．また，一般にヨウ化物より揮発しやすいが，塩化物よりは不揮発性である．酸化剤により臭素を遊離する．非金属元素の臭化物は一般に共有結合性で，常温で気体あるいは液体のものが多い．

出典　森北出版「化学辞典（第2版）」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

臭化物
しゅうかぶつ
bromide

臭素とそれより陽性な元素や基との化合物の総称。塩素水，濃硝酸，二クロム酸，硝酸などの酸化剤によって容易に臭素を遊離する。鉛イオンによって白色沈殿，銀イオンによって淡黄色沈殿を生じる。臭化銀は塩化銀と異なり，アンモニア水には溶けにくいが，チオ硫酸塩，シアン化物溶液とは反応して溶解する。塩化物イオン，ヨウ化物イオン共存下の検出はシッフ試薬による。臭化銀，臭化カリウムなどの臭化物は写真工業での需要が多く，重要である。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

改訂新版　世界大百科事典

臭化物 (しゅうかぶつ)

→ハロゲン化物

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」