花柳寿楽(読み)はなやぎじゅらく

百科事典マイペディア 「花柳寿楽」の意味・わかりやすい解説

花柳寿楽【はなやぎじゅらく】

花柳流の日本舞踊家。1849年に日本舞踊の西川流4世西川扇蔵の門弟であった西川芳次郎が花柳に改姓し,花柳芳次郎となる(これが花柳流の創始とされる)。芳次郎は翌1850年に寿助(じゅすけ),さらに1860年に寿輔(じゅすけ)と改名した。花柳寿楽の初世については不明。2世〔1918−2007〕は,講釈師の5代一竜斎貞山(ていざん)(のち3代錦城斎典山(きんじょうさいてんざん)を襲名)の次男として生れる。本名青山次郎。東京都出身。日本俳優学校卒業。1948年に初世花柳錦之輔を名乗り,1965年に2世花柳寿楽を襲名。創作舞踊として《釣狐》《木賊》などがある。1963年度芸術選奨文部大臣賞,1987年度日本芸術院賞を受賞。1992年に重要無形文化財保持者(人間国宝),2003年には日本芸術院会員となる。3世〔1967−〕は,2世花柳錦之輔の長男で,1990年に3世花柳錦之輔を名乗り,2009年に3世花柳寿楽を襲名した。→花柳寿輔

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「花柳寿楽」の解説

花柳寿楽 はなやぎ-じゅらく

1918-2007 昭和-平成時代の日本舞踊家。
大正7年3月7日生まれ。昭和7年2代花柳寿輔に入門。14年花柳錦之輔を名のる。40年花柳寿楽と改名。2代寿輔の補佐役として活躍古典新風をそそぎ,3代目家元の後見をつとめる。63年芸術院賞。平成4年人間国宝。15年芸術院会員。平成19年1月7日死去。88歳。東京出身。日本俳優学校卒。本名は青山次郎。

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