花衣(読み)ハナゴロモ

デジタル大辞泉 「花衣」の意味・読み・例文・類語

はな‐ごろも【花衣】

桜襲さくらがさねの衣。表は白、裏は紫または二藍ふたあいのもの。
花見に着る晴れ着。花見の衣装 春》
華やかな衣。
「いろめく―、げにおもしろき有様なり」〈仮・恨の介・上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「花衣」の意味・読み・例文・類語

はな‐ごろも【花衣】

〘名〙
桜襲(さくらがさね)の衣。表は白、裏は葡萄(えび)染めのもの。
※新後拾遺(1383‐84)夏・一六五「けふといへばはやぬぎかへぬ花衣散りて幾かのかたみなりけん守覚法親王〉」
② はなやかな衣。特に、墨染の衣に対して、俗人の衣をいうことがある。また、花色の衣。
※大和(947‐957頃)御巫本附載「花衣君がきをらば浅茅生にまじれる菊の香にまさりなん」
③ 花見に行く時に、女の着る晴れ着。また、花見の衣装。《季・春》
※車屋本謡曲・桜川(1430頃)「散り浮く花の雪を汲みて、みずから花ごろもの春の形見残さん」
④ 桜の花の、人の身に散りかかるのを衣に見立てた語。《季・春》
※光悦本謡曲・小塩(1470頃)「桜を折らぬ人しなき。花衣きにけりな」

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「花衣」の解説

はなごろも【花衣】

兵庫の日本酒。酒名は「猪名川に咲く桜のように清酒界の花王となるように」という願いを込めて命名。純米大吟醸酒源氏の華」、大吟醸酒「源氏の雫」、吟醸酒「源氏の吟」のほか、純米酒本醸造酒などがある。平成5年度全国新酒鑑評会で金賞受賞。原料米は山田錦など。仕込み水は猪名川上流の伏流水蔵元の「川辺酒造」は昭和20年(1945)5軒の酒蔵が合併し設立。所在地は川辺郡猪名川町木津字南垣内。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

普及版 字通 「花衣」の読み・字形・画数・意味

【花衣】かい

美しい衣。

字通「花」の項目を見る

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