改訂新版 世界大百科事典 「芽室」の意味・わかりやすい解説
芽室[町] (めむろ)
北海道南東部,帯広市の西に位置する十勝支庁河西郡の町。人口1万8905(2010)。地名はアイヌ語に由来するといわれる。町域の大部分は標高80~200mの火山灰土におおわれた台地上にあり,北部を十勝川が東流し,南西境には日高山脈のピパイロ岳がそびえる。市街地は十勝川と支流美生(びせい)川の合流点南方にあり,根室本線,国道38号線が通じる。道東自動車道のインターチェンジがある。1886年ころに開拓団体晩成社の鈴木銃太郎らが入植して開拓が始まった。十勝平野の中心的な畑作地帯で,テンサイ,ジャガイモ,小麦,大豆を産し,酪農,肉牛生産も行われる。農産加工業も盛んで,大規模な製糖工場がある。国道沿いに工業団地があり,工業化も進んでいる。
執筆者:奥平 忠志
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報