芽室町(読み)めむろちよう

日本歴史地名大系 「芽室町」の解説

芽室町
めむろちよう

面積:五一三・九一平方キロ

昭和一七年(一九四二)五月、河西かさい芽室村改称して成立。北海道南東部、十勝支庁西部に位置し、河西郡北部を占める。町域は十勝平野の中西部にあたり、北部を西から東に流れる十勝川と、同川に流れ込む美馬牛びばうし川や日高山脈に発して十勝川に注ぐ芽室川・ピウカ川・美生びせい川・帯広川などの流域一帯に広がる。東と南は帯広市、西は上川郡清水しみず町、北東は河東かとう鹿追しかおい町・音更おとふけ町に接し、南西は芽室岳・ピパイロ岳などのある日高山脈を越えて日高支庁管内日高郡日高町に接する。十勝川とその支流域は肥沃な沖積地で、南西部は日高山脈東側の山間部となっている。十勝川南岸に並行して国道三八号が東西に走り、その南をJR根室本線が通り、芽室・大成たいせいの二駅がある。気候は冬は北西から北北西への、夏は西から南東への風が強く、春はフェーン現象による局地的な強風が風害をもたらすため、カラ松の防風林が多く見られる。最高気温摂氏三〇度以上の真夏日は年に一〇日前後と道内では多い(芽室町百年史)

近世にはトカチ場所に属した。明治二年(一八六九)二月の国郡画定により十勝川左岸は十勝国河東郡、右岸は同国河西郡に属した。河東郡域は同年九月から同四年八月まで駿河静岡藩支配に割当てられた。河西郡に属した町域は明治二年九月薩摩鹿児島藩の支配に割当てられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「芽室町」の意味・わかりやすい解説

芽室〔町〕
めむろ

北海道南部にある町。 1942年町制。町域は十勝川流域と日高山脈に属する山地から成り火山灰土におおわれた低平な台地 (80~200m) が広がる。 1907年根室本線開通により畑作農業地域として発展,大規模経営の農家が多く,ダイズ,アズキなどの豆類,テンサイ,ジャガイモ,ムギ類,飼料作物の栽培,酪農が行われる。農産物の加工業も発達し,大規模な甜菜糖工場のほかに穀類乾燥調整工場,デンプン工場がある。帯広市に近く,近郊農村,近郊住宅地として発展。西部の芽室岳 (1754m) 南東麓一帯は日高山脈襟裳国定公園に属する。国道 38号線が通る。面積 513.76km2。人口 1万8048(2020)。

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