鎌倉時代の擬古物語。4巻。1271年(文永8)以前の成立。3世代にわたって恋愛の苦悩を描いた中世的な無常色の濃い作品。権大納言(ごんだいなごん)の西院(さいいん)の上腹(うえばら)の姫君は継母(ままはは)東院の上に養われ、関白の息中納言と障害を乗り越えて結ばれ、男君、女君を残して死ぬ。中納言(ときに右大将)は女宮の降嫁を辞退して失踪(しっそう)する。女君は東宮の女御(にょうご)になるが、兵部卿(ひょうぶきょう)の宮がこれと密通し、死霊となって取り憑(つ)く。女御(ときに中宮(ちゅうぐう))の悩乱を聞き、苔の衣(僧衣)に身を変えた中納言は祈祷(きとう)していやし、歌を遺して姿を消す。
[三角洋一]
『久曽神昇解題『苔衣物語』上下(1954・古典文庫)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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