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草生栽培 そうせいさいばい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

草生栽培
そうせいさいばい

牧草その他の密生作物の植生によって傾斜地の畑面や法 (のり) 面を被覆して雨食を抑制すると有機質土壌への給与役目を果すが,このように他の作物の被覆によって作物栽培を行うことをいう。特に樹園地の土壌管理法として行われる。

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デジタル大辞泉の解説

そうせい‐さいばい〔サウセイ‐〕【草生栽培】

果樹園などで、地力を維持するため、牧草雑草などを生えさせて地表面を被覆保護して行う栽培法。

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百科事典マイペディアの解説

草生栽培【そうせいさいばい】

おもに果樹園樹下に牧草その他の密生する作物を植えること。刈草のすき込みによる地力(生産力増進土壌浸食の防止,地温調節,果実の早熟化等の効果がある。しかし草の刈込み時期,回数を誤ると果樹と草との養水分争奪が起こり有害となる。

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大辞林 第三版の解説

そうせいさいばい【草生栽培】

マメ科植物などで土壌表面をおおい、果樹などを栽培する方式。土壌の地温調整や浸食防止、微生物や有機物の増加などを目的とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

草生栽培
そうせいさいばい

樹園地管理の一方法で、土壌表面を草によって被覆し、果樹などを栽培することをいう。土壌表面を清潔に保って栽培する清耕栽培の対語である。同類には、樹園地の外から土壌被覆物として藁(わら)、刈り草などの被覆材料を持ち込んで被覆し栽培するマルチ栽培あるいは敷き草栽培がある。園地の立地や樹齢などによって、園地の一部を草生とし一部をマルチとする場合、大部分を草生とし果樹の根元周辺をマルチする草生マルチとする場合など、適宜組み合わせて管理する。[飯塚宗夫]

草生栽培の目的

下草の刈り込みによる土壌に対する有機物の供給、土壌硬化防止など物理的な面の改善、土壌微生物の増加、土壌の侵食防止などによる地力の保全を主目的とする。また、状況によっては、地温の調節、着果率の向上や果実の着色、熟期の促進、品質の向上、落果実の損傷防止などのほか、マメ科植物による草生では空気中の窒素を固定することによって土壌への窒素の補給も期待できる。[飯塚宗夫]

問題点

水分供給の不足した場合に、果樹と下草との間で水分収奪の競争になる。したがって水分の不足が考えられる立地条件のもとでは敷き草栽培がよい。土壌のやせた園地では、果樹と下草とで、とくに窒素を奪い合うことになり、いっそうの不足をきたす。同様の現象が、根の分布域に生息する微生物との間にも生じる。空気窒素固定能力のあるマメ科植物が下草として望ましいのはこのためである。[飯塚宗夫]

下草の種類

多年生牧草または自生の雑草がよい。前者にはクローバー類のほかオーチャードグラスなどイネ科植物が多い。[飯塚宗夫]

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