藤井乙男(読み)フジイオトオ

デジタル大辞泉 「藤井乙男」の意味・読み・例文・類語

ふじい‐おとお〔ふぢゐおとを〕【藤井乙男】

[1868~1946]国文学者・俳人兵庫の生まれ。京大教授。号、紫影。俳諧・浄瑠璃など近世文学研究。著「江戸文学研究」など。

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精選版 日本国語大辞典 「藤井乙男」の意味・読み・例文・類語

ふじい‐おとお【藤井乙男】

  1. 国文学者。兵庫県出身。号紫影。帝国大学卒。四高・八高・京都帝大教授を歴任。江戸文学研究の開拓者として俳諧・小説・浄瑠璃の研究に貢献。著「江戸文学研究」「江戸文学叢説」など。慶応四~昭和二〇年(一八六八‐一九四五

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20世紀日本人名事典 「藤井乙男」の解説

藤井 乙男
フジイ オトオ

明治〜昭和期の国文学者,俳人 京都帝国大学名誉教授。



生年
慶応4年7月14日(1868年)

没年
昭和20(1945)年5月23日

出生地
兵庫県洲本

別名
号=藤井 紫影(フジイ シエイ)

学歴〔年〕
帝大文科大学(現・東大文学部)国文科〔明治27年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔明治45年〕

経歴
明治34年第四高等学校教授、41年第八高等学校教授、42年京都帝大講師、44年教授を歴任。昭和3年退官し、名誉教授、広島文理大講師。俳句は在学中正岡子規を知り新聞「日本」に投句、筑波会に参加。金沢では北声会を指導、北国新聞の俳壇選者。晩年京都では「懸葵」に拠った。5年学士院会員。著書に「単林子評伝」「近松門左衛門」「諺の研究」「江戸文学研究」「江戸文学叢説」「風俗文選通釈」、句集「かきね草」など。

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百科事典マイペディア 「藤井乙男」の意味・わかりやすい解説

藤井乙男【ふじいおとお】

国文学者,俳人。淡路生れ。俳号紫影。東大国文科卒。京大教授。藤岡作太郎らとともに江戸文学研究の開拓者で,とくに近松門左衛門上田秋成の研究で著名。俳文学研究にも力を注いだ。著書に《江戸文学研究》《江戸文学叢説》《史話俳談》《巣林子評釈》等がある。また俳句,短歌,詩を収めた詞華集《かきね草》がある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤井乙男」の意味・わかりやすい解説

藤井乙男
ふじいおとお

[生]明治1(1868).7.16. 淡路島,洲本
[没]1945.5.23. 京都
国文学者。文学博士。号,紫影。第三高等中学校を経て 1894年東京大学国文学科卒業。 1898年第四高等学校教授,1908年京都大学教授。 1930年学士院会員。揺籃期の近世文学の研究において,小説,演劇,俳諧各分野にわたって多大の業績をあげ,多くの門弟を育てた。近世文学研究の学問的基礎を築いた一人。編著『諺語大辞典』 (1910) ,『秋成遺文』 (1919) ,『江戸文学研究』 (1921) ,『近松全集』 (1925) ,『江戸文学叢説』 (1931) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤井乙男」の解説

藤井乙男 ふじい-おとお

1868-1945 明治-昭和時代前期の国文学者,俳人。
慶応4年7月14日生まれ。四高,八高の教授をへて,明治44年京都帝大教授。専攻は近世文学で「近松全集」「諺語大辞典」を編集。大学時代から正岡子規と親交をもち俳句をはじめた。昭和20年5月23日死去。78歳。淡路(あわじ)(兵庫県)出身。帝国大学卒。号は紫影。著作に「江戸文学研究」,句集に「かきね草」。

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367日誕生日大事典 「藤井乙男」の解説

藤井 乙男 (ふじい おとお)

生年月日:1868年7月14日
明治時代-昭和時代の国文学者。京都大学教授
1945年没

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