改訂新版 世界大百科事典 「藤本斗文」の意味・わかりやすい解説
藤本斗文 (ふじもととぶん)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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生没年不詳。歌舞伎(かぶき)作者。名優初世沢村宗十郎(そうじゅうろう)門下として沢村斗文を名のり江戸・中村座に出勤。1737年(元文2)に藤本と改姓。2世市川団十郎のために筆をとり立(たて)作者としての地位を確立、『助六(すけろく)』の台本を完成させる。52年(宝暦2)に当時一世を風靡(ふうび)した大谷広次、中村助五郎の相撲(すもう)の狂言『赤沢山相撲日記(あかざわやますもうにっき)』を書くが、このころから俳優とトラブルをおこしたらしく、門人沢井注蔵の名前で狂言を書くようになり、宝暦(ほうれき)(1751~64)末に劇界を退き、明和(めいわ)(1764~72)末に消息を絶つ。台本は『男伊達初買曽我(おとこだてはつかいそが)』が今日まで伝わる。ほかに富本の『妹背鳥名所夕暮(いもせどりめいしょのゆうぐれ)』などを残す。
[古井戸秀夫]
(安田文吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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