藤村作(読み)フジムラツクル

デジタル大辞泉 「藤村作」の意味・読み・例文・類語

ふじむら‐つくる〔ふぢむら‐〕【藤村作】

[1875~1953]国文学者。福岡の生まれ。東大教授近世文学、特に西鶴研究専心。また、雑誌国語と国文学」を創刊し、「日本文学大辞典」を編集。著「評釈西鶴全集」など。

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精選版 日本国語大辞典 「藤村作」の意味・読み・例文・類語

ふじむら‐つくる【藤村作】

  1. 国文学者。福岡県出身。東京帝国大学国文科卒業後、七高教授を経て東京帝大教授。江戸文学の研究を主としたが、業績近代文学にまで及んだ。「日本文学大辞典」の編纂主宰、「国語と国文学」の創刊など功績が大きい。著「上方文学と江戸文学」「訳注西鶴全集」など。明治八~昭和二八年(一八七五‐一九五三

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20世紀日本人名事典 「藤村作」の解説

藤村 作
フジムラ ツクル

明治〜昭和期の国文学者 東京帝国大学名誉教授;元・東洋大学学長。



生年
明治8年5月6日(1875年)

没年
昭和28(1953)年12月1日

出生地
福岡県山門郡柳河町

学歴〔年〕
東京帝大文科大学国文科〔明治34年〕卒

学位〔年〕
文学博士〔大正8年〕

経歴
七高、広島高師教授を経て、明治43年東京帝大助教授となり、以来在職26年。昭和9年東洋大学学長に就任。紫式部学会会長、国語教育学会会長、日本文学協会会長なども歴任した。また、関東大震災直後、雑誌「国語と国文学」を創刊、国語国文学における学術雑誌のはしりとなる。主著は「上方文学と江戸文学」「近世国文学序説」、「日本文学大辞典」(編)、「訳註西鶴全集」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤村作」の意味・わかりやすい解説

藤村作
ふじむらつくる

[生]1875.5.6. 福岡,柳川
[没]1953.12.1. 東京
国文学者。文学博士。第五高等学校を経て 1901年東京大学国文学科卒業。 1922年東京大学教授。のち東洋大学学長。江戸文学,特に井原西鶴を研究して優れた業績を残したほか,『国語と国文学』の創刊,『日本文学大辞典』 (4巻,1932~35) の編纂など,昭和前期の国文学界を指導した。国語教育にも貢献。主著『上方文学と江戸文学』 (1922) ,『近世国文学序説』 (1927) ,『訳註西鶴全集』 (1947~53) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「藤村作」の意味・わかりやすい解説

藤村作
ふじむらつくる
(1875―1953)

国文学者。福岡県柳河町(現柳川市)生まれ。東京帝国大学文学部卒業。第七高等学校、広島高等師範、東京大学教授、東洋大学学長、北京(ペキン)師範大学名誉教授などを歴任。従来偏見をもたれていた近世文学の研究を正しく位置づけ、また『日本文学大辞典』(1935)の編集はそれ以前の国文学研究の総決算となった。『上方文学と江戸文学』(1922)、『訳註西鶴(やくちゅうさいかく)全集』(1953)ほかの著がある。

[長谷川強]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「藤村作」の解説

藤村作 ふじむら-つくる

1875-1953 明治-昭和時代の国文学者。
明治8年5月6日生まれ。七高,広島高師の教授などをへて,大正11年母校東京帝大の教授となる。のち東洋大学長。近世文学を学問の対象としてとりあげた先駆者。「日本文学大辞典」を編集。国語教育学会会長,日本文学協会会長。昭和28年12月1日死去。78歳。福岡県出身。著作に「上方文学と江戸文学」「訳註西鶴全集」。

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百科事典マイペディア 「藤村作」の意味・わかりやすい解説

藤村作【ふじむらつくる】

国文学者。福岡県生れ。東大国文科卒。東大教授となり,近世国文学を講じた。《上方文学と江戸文学》《近世国文学序説》《訳註西鶴全集》などの著があり,雑誌《国語と国文学》等研究誌の創刊,膨大な《日本文学大辞典》等,辞典・叢書・講座類の編纂(へんさん)等,国文学研究と普及発展に尽くした。

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367日誕生日大事典 「藤村作」の解説

藤村 作 (ふじむら つくる)

生年月日:1875年5月6日
明治時代-昭和時代の国文学者
1953年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の藤村作の言及

【日本文学】より

… 明治期の学者に芳賀とならぶ藤岡作太郎がいるが,その《国文学全史平安朝篇》(1905)は芳賀とはやや異なる文化史的視野をそなえていた。これと近似する国文学者の仕事に佐々政一《近世国文学史》(1911),藤村作《上方文学と江戸文学》(1922)があり,これらは近世文学を好事的江戸趣味から学的対象に据えなおしたものといえよう。さらに大正期には国文学外の領域から,日本文学へのさまざまな学問的接近が行われた。…

※「藤村作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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