藤間勘右衛門(読み)ふじまかんえもん

改訂新版 世界大百科事典 「藤間勘右衛門」の意味・わかりやすい解説

藤間勘右衛門 (ふじまかんえもん)

歌舞伎振付師俳優。(1)初世(1813-51・文化10-嘉永4) 7世市川団十郎の門弟で,のち藤間勘十郎の門に入り振付師に転じた。(2)2世(1840-1925・天保11-大正14) 亀三(かめさ)勘十郎に師事し9世市川団十郎の知遇を得て,20世紀初頭の名振付師となった。一時6世西川扇蔵をついだ。おもな振付に《鏡獅子》《お夏狂乱》がある。(3)3世 2世の養子7世松本幸四郎が1917年に襲名。(4)4世 3世の実子2世尾上松緑が1937年に襲名。(5)5世(1946-87・昭和21-62) 4世の実子尾上辰之助が1975年に襲名。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藤間勘右衛門」の意味・わかりやすい解説

藤間勘右衛門
ふじまかんえもん

藤間流」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の藤間勘右衛門の言及

【尾上松緑】より

…6世尾上菊五郎の門弟となり,1935年3月松緑を襲名。舞踊にも秀で,37年4月,父から藤間流の家元を継ぎ,藤間勘右衛門を名のる。75年藤間勘斎となり,家元を長男の藤間亨(尾上辰之助)に譲った。…

【藤間流】より

…83年6世の長女康詞(みちのり)が7世宗家を相続した。(2)勘右衛門家 7世市川団十郎の門弟市川金太郎が,のち2世藤間勘十郎(一説に3世勘兵衛とも)の門に入って振付師となり,初世藤間勘右衛門を名のったのが始めである。初世の実子2世勘右衛門は引退した初世花柳寿輔に代わって,明治劇壇の立振付師となり活躍,養子の7世松本幸四郎に3世勘右衛門をつがせ,自身は勘翁と改めたが,勘右衛門家の基盤はこの勘翁によって築かれた。…

※「藤間勘右衛門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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