陰陽道でその人の生れ年の十二支によって忌み慎むべしとされる凶日。衰の字を忌んで徳日(とくにち)ともいい,また劣日などとも別称する。生年衰日と行年衰日の2種があり,前者は子・午生れの人は丑・未の日,丑・未生れの人は子・午の日,寅・申生れの人は巳・亥の日,巳・亥生れの人は寅・申の日,卯・酉生れの人は辰・戌の日,辰・戌生れの人は卯・酉の日とする。後者はその人の年齢に応じ毎年変わるものである。例えば1歳は申・寅,2歳は酉・卯,3歳は午・子,4歳は戌・辰,5歳は未・丑というぐあいで,人ごとに6日おき,あるいは1年に約60回訪れるものであるが,巳と亥の日は凶日とはならない。この2種のうち,前者は実際には行われず,平安朝以来もっぱら後者が行われた。除目始(じもくはじめ),官奏,陣定(じんのさだめ)等の公事,臨時大祓,大嘗会御禊(ごけい)次第使定,斎宮御禊等の神事,季御読経(きのみどきよう)日時定,盂蘭盆供(うらぼんく)等の仏事,薨奏,除服等の凶事はいずれもおおむね衰日を避けて行われた。
このように,衰日は万事を避くべしといわれた悪日であるが,修善や出行にはさしつかえないともいわれ,必ずしも徹底的に守られず,この点で坎(かん)日,凶(会)日,重日,復日等他の悪日と似ているが,ただこれらは暦の上に記載され,広く社会的に利用されたのに対し,徳日は特定の個人だけに適用される特殊な性格のものであった。
執筆者:村山 修一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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