見村(読み)みねむら

日本歴史地名大系 「見村」の解説


みねむら

[現在地名]猪苗代町 見祢みね新見祢しんみね西峯にしみね雛草ひなくさ見祢山みねやま右近山うこんやま若林わかばやし猫石山ねこいしやま葉山はやまなど

渋谷しぶたに村の南西、磐梯山南麓丘陵先端裾に位置し、川東組に属した。南は北窪きたくぼ村および猪苗代城下。「新編会津風土記」によると、古くは峯と記し、集落は現在地の南西方一二町ほどの山中にあったが、田畠耕作の便が悪かったので、元和六年(一六二〇)に移住し、寛文年間(一六六一―七三)表記も改めたという。


見村
たるみむら

[現在地名]大屋町樽見

なか村の北東に位置し、北東は宮垣みやがき村。当地で大屋道から分岐して南東方に向かう道は上山うやま村を経て山越え三谷みたに(現養父町)熊野ゆうやに至った。中世には三方みかた郷内で、永禄三年(一五六〇)一一月二一日付で三方大蔵丞正秀が定めた三方郷東西堺注文(三方文書)に「樽見村」と所見し、当村と宮垣村との境は「東ハ上山のはな、北は同指向小尾」、当村と中村との境は「東ハ阿弥陀林通道、上ハかつらの木、北ハうをかはな也」、また当村と上山村との境は「但シたきか平、同指向なり」と記される。


見村
するみむら

[現在地名]余呉町摺墨するすみ

上丹生かみにゆう村七ヵ組枝郷の一。江戸時代を通して上丹生村に属したが、明治一二年(一八七九)独立。上丹生村の本集落北端、高時たかとき川支流の摺墨川上流の山村。摺墨川は北西の新谷しんたに(六六二メートル)に発する。摺見から小谷おおたに村へ出る白波しらなみ越と称する山道があった。中世丹生谷では牛馬の飼育が行われていたようで、源頼朝が宇治川の合戦の際、家臣梶原景季に与えたという名馬摺墨(磨墨)は当地の産と伝える(伊香郡志)


見村
あしみむら

[現在地名]立山町芦見

白岩しらいわ川左岸の段丘上、中林新なかばやししん村の東、下沢しもざわ村の南東に位置。蘆見とも記す。開村は正安年間(一二九九―一三〇二)松倉まつくら(現魚津市)の家臣谷隼人とする伝承池田いけだ村出身の甚左衛門とする伝承がある(五百石地方郷土史要)正保郷帳では高六八石余、田方三町八反余・畑方七反余。寛文一〇年(一六七〇)の村御印によると草高九七石、免四ツ、明暦二年(一六五六)の新田高三石、小物成は瀬戸役三二匁・山役一匁、享保一三年(一七二八)検地引高二七石余(三箇国高物成帳)


見村
あしみむら

[現在地名]美山町皿谷さらだに所谷ところだに西中にしなか大谷おおたに籠谷かごや吉山よしやま

足羽川の支流芦見川の河谷に沿う七村の総称。所々渓谷となり、耕地は狭く、山林業に依存した。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図では大野郡中に「足見村」と記され、高五六二・七七六石。その石高から考えて、正保郷帳の皿谷・聖谷ひじりだになか・大谷・籠谷・木谷きだに山中やまなかの七ヵ村を含む地域。元禄郷帳から聖谷村は所谷村、中村は芦見中村、木谷村木吉きよし村と改称。


見村
たるみむら

[現在地名]根尾村樽見

板所いたしよ村の北に位置し、根尾東谷ねおひがしたに川の最末部南岸、根尾西谷川との合流点東方に集落がある。垂見とも書いた。合流地河原は板所村・神所こうどころ村と当村の入会地。正保郷帳によると田四石余・畑五三石余、紙桑木高七石余・山年貢五石余。貞享二年(一六八五)大垣藩の内検で村高七九石余となった(大垣領村々高帳)。安政五年(一八五八)の根尾筋村々家数人数差引帳(国島文書)によれば家数一〇・人数七九。当村北部に深谷があり、谷口の不動ふどう滝の奥を大むつしと称し、かつては焼畑が行われていた。谷口から約一二町上流を木地屋平きじやだいらとよび屋敷跡もある。


見村
するみむら

[現在地名]上野市摺見

比自岐ひじき村の東北。比自岐川が西流する。慶安二年(一六四九)内検を改め、本高五七四・四二九石、平高七三五・四六四石。寛延(一七四八―五一)頃の戸数九三、人口四二八、馬二六。寺は清岸せいがん寺・瑠璃るり(浄瑠璃寺)、氏神はもり(比自岐村)にありと記す(宗国史)


見村
たるみむら

[現在地名]門前町樽見

暮坂くれさか村の北に位置し、日本海を望む番場ばんば(三一三・八メートル)東麓丘陵に立地。南北朝期、当地出自の新田義貞配下の樽見悪四郎定時が、敗戦後逃れ住んだ所が現在の岐阜県根尾ねお村樽見と伝える。正保郷帳では高二〇石余、田方二反余・畑方一町一反余。承応三年(一六五四)の村御印では同高、免五ツ(能登奥両郡収納帳)。寛文一〇年(一六七〇)の村御印の高二四石、免五ツ二歩、小物成は山役三三匁、鳥役二匁(出来)であった(三箇国高物成帳)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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