足羽川(読み)アスワガワ

デジタル大辞泉 「足羽川」の意味・読み・例文・類語

あすわ‐がわ〔あすはがは〕【足羽川】

福井県北部、福井平野南東を流れる川。岐阜との県境にあるかんむり山北麓に源を発し、北流して福井市内を流れ九頭竜くずりゅう支流日野川に合流する。長さ63キロ。下流域は扇状地を形成する。福井市内の足羽川堤防は桜の名所

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日本歴史地名大系 「足羽川」の解説

足羽川
あすわがわ

岐阜県境のかんむり(一二五六・六メートル)に発して今立郡池田いけだ盆地から北流し、足羽郡美山みやま町を経て北西に向かい、平野に出て福井市に入り、あら(新川)の水を集めて日野川に合する。延長六二・五キロ。おもな支流は上流から魚見うおみ川・水海みずうみ川・部子へこ川・上味見かみあじみ川・羽生はにう川・荒川。

天平神護二年(七六六)一〇月二一日に成立したと推定される越前国足羽郡道守村開田地図(正倉院蔵)生江いくえ川、「大乗院寺社雑事記」文明一二年(一四八〇)八月三日条の挿図に北庄きたのしよう川、貞享二年(一六八五)の「越前地理便覧」には上流を池田川、中流市波いちなみ川と記す。江戸時代、福井城下では福井川または大橋おおはし川とよんだらしく、足羽川の総称は江戸中期以降であろう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「足羽川」の意味・わかりやすい解説

足羽川
あすわがわ

福井県北部を流れる川。福井・岐阜県境の冠(かんむり)山(1257メートル)付近に源を発し、越前(えちぜん)中央山地を南から北に曲流しつつ、さらに福井市美山(みやま)町で西方に流路を変え、福井平野に流入し、緩い扇状地をつくりながら、福井市を東西に貫流し日野川に合流する。延長57キロメートル。上流は小規模ながら水力発電適地をなし、福井県における初期の発電地帯として福井方面の需要に応じた。なお、足羽川の支流部子川に足羽川ダムの建設が計画されている。鉄道開通前には三国(みくに)(現、坂井市三国地区)から船運の便もあった。

[印牧邦雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「足羽川」の意味・わかりやすい解説

足羽川
あすわがわ

福井県北部を流れる川。九頭竜川支流の日野川の支流をなす。全長 63km。岐阜県境,越美山地冠山付近に源を発して北流し,福井市東部から北西に流れ,市街地を経て日野川に合流する。中流は明治中期から水力発電に利用され,また福井平野に灌漑水を供給している。

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世界大百科事典(旧版)内の足羽川の言及

【九頭竜川】より

…福井県嶺北地方を北流する川。支流の日野川,足羽(あすわ)川とともに下流域に福井平野を展開する。名称は〈崩れ川〉あるいは〈黒竜(くろたつ)川〉の転訛かという。…

※「足羽川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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