秀句(読み)しゅうく

精選版 日本国語大辞典「秀句」の解説

しゅう‐く シウ‥【秀句】

〘名〙
詩歌などのすぐれた
万葉(8C後)一七・三九七六・右七言詩序文「一看玉藻稍写欝結二吟已蠲愁緒
※今鏡(1170)九「秀句などかきとどめ給なり」 〔杜甫‐哭李尚書詩〕
和歌・文章などで、気のきいたことばづかいの句。また、縁語や掛詞を使って技巧をこらした句。
古来風躰抄(1197)下「これらほどの秀句はこひねがふべし」
③ 掛詞などを巧みに用いたしゃれ。軽口。地口。口合。
※新猿楽記(1061‐65頃)「還橋(もどりばし)徳高先贍而(にぎやかにして)末無秀句
※大鏡(12C前)三「いみじき秀句のたまへる人なり」
④ すぐれた俳句

す‐く【秀句】

〘名〙 すぐれた句。しゅうく。

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デジタル大辞泉「秀句」の解説

しゅう‐く〔シウ‐〕【秀句】

すぐれた俳句。また、詩歌などのすぐれた句。名句
掛け詞や縁語などを巧みに使ったしゃれ。口合い・地口じぐち・語呂合わせなどの類。
詩歌・文章などで、巧みな縁語や掛け詞を使った気のきいた句。すく。
「―ならねど、ただ詞づかひおもしろく続けつれば」〈無名抄
[類語]名句

す‐く【秀句】

《「す」は「しゅう」の直音表記》「しゅうく(秀句)」に同じ。
「いみじき―のたまへる人なり」〈大鏡伊尹

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世界大百科事典 第2版「秀句」の解説

しゅうく【秀句】

〈すく〉ともいう。(1)優れた漢詩句や俳句。(2)洒落・地口・口合(くちあい)の類。(3)和歌,連歌,俳諧また散文において,縁語,懸詞(かけことば)などで技巧をこらした句。定家の〈秀句も自然に何となく読みいだせるは,さてもありぬべし〉(《毎月抄》1219成立),心敬の〈およそ秀句なくては歌・連歌作りがたかるべし()しかはあれど,秀句に必ず凡俗なることおほしとなむ。分別最用なるべし〉(《ささめごと》1463成立),惟中(いちゆう)の〈秀句によきとあしきとあり。

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世界大百科事典内の秀句の言及

【懸詞】より

…平安時代には物名(ぶつめい∥もののな)という和歌の一体があったが,それは〈来(く)べきほど時過ぎぬれや〉(《古今集》)という句の一部に,鳥の名の〈ほととぎす〉を前後の意味・文脈と関係なしに隠し入れた類で,ふつうはこれを懸詞といわない。平安・鎌倉期の歌論・連歌論で〈秀句(しゆうく)〉と呼ばれるものには,懸詞のほかに当意即妙の気の利いた表現までも含まれることが多い。懸詞は時代が下ると似たようなものに固定する傾向が現れる一方で,和歌・連歌・俳諧・狂歌などばかりでなく,軍記物語・謡曲・浄瑠璃のような音曲的な文章でもたいせつな修辞法として用いられた。…

【言語遊戯】より

…〈humanité〉(人間性)と〈animalité〉(獣性)を合成した〈humanimalité〉(獣人性)というフランス製のカバン語もある。(11)地口 〈秀句〉〈口合(くちあい)〉〈洒落(しやれ)〉ともいい,〈言いかけ〉〈掠(かす)り〉〈捩(もじ)り〉なども同様の技巧をさす。英語のパンpunにあたる。…

【秀句】より

…(3)和歌,連歌,俳諧また散文において,縁語,懸詞(かけことば)などで技巧をこらした句。定家の〈秀句も自然に何となく読みいだせるは,さてもありぬべし〉(《毎月抄》1219成立),心敬の〈およそ秀句なくては歌・連歌作りがたかるべし(略)しかはあれど,秀句に必ず凡俗なることおほしとなむ。分別最用なるべし〉(《ささめごと》1463成立),惟中(いちゆう)の〈秀句によきとあしきとあり。…

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