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貧乏線 ビンボウセン

デジタル大辞泉の解説

びんぼう‐せん〔ビンボフ‐〕【貧乏線】

統計上、それ以下の収入では一家の生活が支えられないぎりぎりの境界線。→貧困ライン

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百科事典マイペディアの解説

貧乏線【びんぼうせん】

貧困線とも。英国の社会事業家ラウントリーB.S.Rowntreeの提起した概念。総収入が単なる肉体的能率を維持するにも足らない場合を第1次貧乏,他に支出することがなければ肉体的能率だけは維持できるという場合を第2次貧乏と分け,そこで考えられる最低生活費の水準を貧乏線と称した。

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世界大百科事典 第2版の解説

びんぼうせん【貧乏線 poverty line】

最低生活を営むのに必要な所得の水準。貧困線と訳すこともある。イギリスのB.S.ラウントリーが貧困者数を統計的に推定するために提起した。日本では生活保護基準がそれに相当し,その水準に満たない低所得者は生活保護制度の適用をうけることができる。 貧困感は,食べるものにもこと欠き,肉体的生存を維持することができないときに最も強く意識される。このような意識は絶対的貧困absolute sufferingと呼ばれ,栄養失調や飢餓に苦しんでいる時代にはどこでも観察される。

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世界大百科事典内の貧乏線の言及

【最低生活費】より

…最も低い生活費ではなく,生活を維持するために最低限必要とされる生活費の意味であるが,それの具体的内容となると,いくつかの見解がある。B.S.ラウントリーが貧乏測定のために算出した貧乏線は,〈単なる肉体的な能率を維持できる生活費〉の意味であったが,のちに彼は最低賃金の基準にすべきだとする〈人間的必要生活費〉を算定している。前者は動物的生存ともいうべきもの,後者はそれに文化的必要を加味したものであった。…

【貧困】より

…さらに再起しえない悲惨な貧困地域を随所に発生せしめる。 生存充足の絶対量を確保しえないものを絶対的貧困というが,この絶対的貧困の測定方式として,生活必需物資の量を積み上げて貧乏線poverty lineを算定するマーケット・バスケット方式などがある。やがて絶対的貧困から脱して,一般社会の平均とか標準とかの生活水準との比較による相対的貧困がとり上げられる。…

【ラウントリー】より

C.ブースのロンドン調査に啓発され,ヨークの貧困調査(3回にわたる)を実施した。第1回調査(1899実施)では2種の貧乏線poverty lineを設定しているが,一次貧困とは,その収入が栄養基準を基礎として,絶対的な肉体的能率の維持にも不足する世帯,二次貧困とは飲酒,賭博などに消費されない限りは充足できる世帯をいう。その結果,一次貧困での貧困率は,対総人口9.9%,対労働階級人口15.5%という高きをみた。…

※「貧乏線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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