(読み)しょく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


しょく

広義の贖は,贖罪を意味し,祓の一形式である祓具の提供も,それが権力者に提供される場合には,これに含まれる (中国法制史上は贖刑 ) 。しかし狭義の贖は,大宝,養老律において,貴族官僚ならびに老人心身障害者の特権として認められている換刑を意味する。なお有位者の場合には,換刑は官当が先行し,残余が贖の対象となる。名例律によると,贖は地金の単位で表わされ,笞 10,銅1斤 (約 670g) より,絞斬2死,銅 200斤 (約 130kg) にいたっている。日本律は唐律よりも流刑以上において贖銅が重いが,その理由については定説がない。なお律の贖には,ほかに過失殺傷罪に対する贖があり,これは被害者の家に与えられ,損害賠償的機能を果していた。贖銅は現実には,銅銭,布,などで納められ,その比率は時価であった。

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デジタル大辞泉の解説

しょく【×贖】

古代・中世の刑法上の特典犯罪者身分に応じて、銅や布・稲などを納めることで罪を許されたもの。ぞく。

しょく【贖】[漢字項目]

[音]ショク(漢) [訓]あがなう
刑罰を免れるため金品を差し出す。あがなう。「贖罪

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大辞林 第三版の解説

しょく【贖】

刑に服するかわりとして、財物で罪をあがなうこと。また、その財物。 → 贖銅

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精選版 日本国語大辞典の解説

あがい あがひ【贖】

〘名〙 (動詞「あがう」の連用形の名詞化。古くは「あかい」) 罰として償いをすること。賠償。あがない。
※宇治拾遺(1221頃)一一「『酒、くだ物など取りいださせて、あがひせん』といひかためて」

あがない あがなひ【贖】

〘名〙 (古くは「あかない」) 罪や過ちのつぐないをすること。埋め合わせ。罪滅ぼし。つぐない。
※引照新約全書(1880)馬可伝福音書「おほくの人に代(かはり)その命を予(あたへ)て贖(アガナヒ)とならん為なり」

しょく【贖】

〘名〙 刑に服するかわりに銅・布・稲などの財物あるいは人身で罪をあがなうこと。また、その財物など。ぞく。
※律(718)名例「犯流罪以下。聴贖」 〔書経‐舜典〕

ぞく【贖】

〘名〙 古代・中世において、銅・布・稲・土地・人身などで罪をあがなうこと。一定範囲の人または特定の罪に認められた一種の特典。しょく。

つの・る【贖】

〘他ラ四〙 代償・抵当にする。あがなう。つぐなう。また、買う。買い集める。→つのる(募)(二)③。
※順集(983頃)「右近少将義孝朝臣と橘正通と囲碁うちて、やまとうた十首をつのる」

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