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辻本満丸 つじもと みつまる

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

辻本満丸 つじもと-みつまる

1877-1940 明治-昭和時代前期の応用化学者。
明治10年12月4日生まれ。農商務省工業試験所にはいり,油脂化学研究。「サメ肝油中の炭化水素(スクアレン)の研究」で大正7年日本化学会桜井褒賞,「油脂の研究」で9年学士院恩賜賞。昭和15年4月24日死去。64歳。東京出身。東京帝大卒。

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百科事典マイペディアの解説

辻本満丸【つじもとみつまる】

化学者。東京生れ。東大卒。1901年東京工業試験所に入り,油脂成分の研究を行う。クロコザメの肝油から初めて不飽和度の高い炭化水素スクアレンC3(/0)H5(/0)を発見。

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世界大百科事典 第2版の解説

つじもとみつまる【辻本満丸】

1877‐1940(明治10‐昭和15)
応用化学者。東京の生れ。1901年東京帝国大学工科大学応用化学科を卒業,工業試験所技手をへて技師となり,15年第二部長となる。30年退官するが,その後も嘱託としてとどまり,広く動植物油脂化学に関する研究を続ける。とくにサメ肝油中の不飽和炭化水素の研究は著名で,1916年にその組成を決定し,スクアレンと命名した。この研究により18年に日本化学会桜井賞を受賞。さらに20年には〈油脂の研究〉に対して学士院恩賜賞が授けられた。

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大辞林 第三版の解説

つじもとみつまる【辻本満丸】

1877~1940) 応用化学者。東京生まれ。動植物の油脂に関する研究を行い、日本の油脂工業の発展に貢献。特にサメ肝油中の不飽和炭化水素の研究は著名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

辻本満丸
つじもとみつまる
(1877―1940)

有機化学者。東京生まれ。第一高等学校を経て、1901年(明治34)東京帝国大学応用化学科を卒業、同年東京工業試験所に入り、終生同所で油脂の研究に没頭した。日本における油脂化学の父である。研究報告は内外に発表したもの172編、うち1編を除いてはことごとく油脂に関するものである。有名なスクアレンC30H50の発見(1916)は動物界における炭化水素の最初の発見として注目に値する。1915年(大正4)工学博士、1920年恩賜賞を受賞した。彼の発見したものはイワシ酸ほか13種に及ぶ。広い趣味中、特筆すべきものは登山で、日本山岳会設立者の一人であり、南アルプスの鳳凰(ほうおう)山で採取した植物59種のなかには学界未知のものもあり、そのなかのキキョウ科の1種はホウオウシャジンと命名された。高山植物の種子の油も研究している。[都築洋次郎]

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世界大百科事典内の辻本満丸の言及

【スクアレン】より

…多くのサメ,とくにフジクジラ,カラスザメ,カスミザメなどの深海性のサメの肝油の不ケン化物などに存在する不飽和炭化水素。1916年辻本満丸によって発見された。スクアレンは動物界から初めて取り出されたイソプレン系化合物で,その生合成経路の面からもきわめて興味あるものである。…

※「辻本満丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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