精選版 日本国語大辞典 「追回・追廻」の意味・読み・例文・類語
おい‐まわし おひまはし【追回・追廻】
〘名〙
① 追い回すこと。強制的に仕事などをさせること。
※鵤荘引付‐応永二一年(1414)一二月一九日「近年依レ為二追廻一、散田并未進に付て為レ煩間」
③ 和船乗組の職制の一つ。船頭、親司(おやじ)、表(おもて)などの役付き以外の一般水夫。若衆。
※時規物語(1850)一「追廻は諸事に遣れ、船頭等の用事をも弁し申候」
※俳諧・崑山集(1651)九「田のさいめししの角なるや追まはし〈三徳〉」
おい‐まわ・す おひまはす【追回・追廻】
〘他サ五(四)〙
① なんとかして逃げようとするのをしつこく追いかける。あちらこちらに追う。うるさくつきまとう。
② 情容赦なく人を使う。人をこき使う。酷使する。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)一「四十余人利発手代を追まはし、一人一色の役目」
おい‐まわ・る おひまはる【追回・追廻】
〘自ラ四〙 人、または獲物などを追って、あちこち回る。おいめぐる。〔文明本節用集(室町中)〕
※虎明本狂言・蚊相撲(室町末‐近世初)「一返おひまわり、してばしらの所で、はしをとり、打たおひて」
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