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通算年金 つうさんねんきん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

通算年金
つうさんねんきん

通算年金通則法(昭和36年法律181号)に基づく旧制度年金給付。1961年4月から適用され,通算老齢年金通算退職年金があった。60歳以上の者が,二つ以上の公的年金制度に加入し,それぞれの加入期間が 1年以上あるものの各年金制度から老齢年金または退職年金を受けられない場合,各年金制度の加入期間を通算(合算)することによって受給資格要件を満たし,加入期間に比例した老齢年金,退職年金を受け取るもの。ただし,通算加入期間の合計が 25年以上,あるいは国民年金以外の各年金制度での通算加入期間の合計が 20年以上あることが支給要件。生年月日により短縮の措置がある。支給開始年齢は国民年金の期間分は 65歳から,厚生年金保険共済組合は 60歳からで在職中は支給されない。1986年4月から基礎年金制度が導入され,それまで独立して運営されていた各年金制度が国民年金に統合されたため廃止された。

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世界大百科事典 第2版の解説

つうさんねんきん【通算年金】

国民皆年金を実現するために,職業移動などにより年金制度を移ったため加入期間の要件を満たしえない者にも年金を支給するように,1961年に制定された通算年金通則法により設けられた年金。当初は老齢年金のみであったが,76年の改正で障害年金と遺族年金についても導入された。複数の制度の加入期間を合わせて一定期間になれば年金受給権を与えるもので,老齢年金については,国民年金と被用者年金(厚生年金共済年金)の間の通算では25年,厚生年金と共済年金の通算では20年として,それぞれの加入期間に応じて通算老齢年金を支給した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

通算年金
つうさんねんきん

日本の公的年金制度は数種類に分かれており、そのため、転職などによって年金制度を移った者は、その単独の制度の加入期間のみでは資格期間を満たしえない場合を生ずることがあった。このような場合を救済するため、1961年(昭和36)に通算年金通則法が設けられ、他の制度の加入期間をあわせて一定の加入期間を満たした場合には、年金の受給資格が付与されることとされていた。
 しかし、1986年4月1日より新年金制度が実施されるに至り、通算年金通則法は廃止されることとなった(厚生年金保険法改正附則〈昭和60年5月1日〉2条1項1号)。もっとも、通算年金通則法が廃止される以前において法律によって組織された共済組合が支給する長期給付については、なおその効力を有するものとされている(同法附則2条2項)。
 新年金制度の下では、従来からの国民年金を、共通の基礎年金を支給する制度に発展させるとともに、厚生年金保険は、原則として、いわば「基礎年金の上乗せ」の制度として位置づけられている。したがって、このような制度の下では、従来の「通算年金」ということを考える必要性がなくなったわけである。すなわち、「通算年金」ではなくていわば「合算年金」という色彩を有することとなった。[竹内俊雄]

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