「厳島道芝記」は、「抑速谷大明神は三はしらの姫神いつくしまにあまくだらせたまふときの従神五烏鎮座の地なり、はじめ三柱の姫神(中略)笠の浜に宮所を求めさせ給ひし後、五烏は笠の浜より艮にあたつて此の平良郷に御光臨あり、いはほの上に御蔭をうつされ、郷の地主岩木の翁に神がゝりましまして鎮座し給ふ」と記し、祭神を五烏神、創建を厳島神社と同じ「推古天皇端正五年」とするが、これは当社が厳島神社の摂社となった中世以降の付会と考えられる。「安芸国神名帳考」によれば、神体は自然の大石で、多支津比命を祀り、俚言に厳島のおば神という。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
広島県廿日市(はつかいち)市平良(へら)に鎮座。旧国幣中社。祭神は速谷神で、『国造本紀(こくぞうほんぎ)』に成務(せいむ)天皇の代に安芸国造(あきくにのみやつこ)となったとある飽速玉男命(あきはやたまおのみこと)のことという。『類聚(るいじゅう)国史』『三代実録』には神階昇叙などの記事がみられ、『延喜式(えんぎしき)』神名帳には名神大社に列している。平安末期以後衰退し、厳島(いつくしま)神社神主の支配するところとなり、社名も速田大明神などと称した。1646年(正保3)広島藩主浅野光晟(みつあきら)が式内社を調査、速田神社を速谷神社としたという。明治初年、正式に社名を速谷神社とした。例祭は10月12日。
[佐野和史]
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