郡上踊(読み)ぐじょうおどり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

郡上踊
ぐじょうおどり

岐阜県郡上市八幡町で,毎年 8月13~16日の盆期間 4日間を中心として,32夜にわたって踊られる盆踊。江戸時代に,藩主が士農工商の各身分の融和をはかるために近隣の盆踊を城下に集め,盆の 4日間は無礼講で踊るよう奨励したことに始まると伝えられ,約 400年続いているといわれる。7月15日のおどり発祥祭に始まり,9月9日に踊り納めとなっていたが,今日は 7月中旬の土曜日におどり発祥祭があり,9月上旬の土曜日に踊り納めとなっている。その間,盆の 4日間に毎晩 8時から翌朝 5時頃まで踊り明かす徹夜踊りと,各地区の祭りや行事の日に合わせて踊る縁日踊りが行なわれる。踊りの曲は,『古調かわさき』『かわさき』『三百』『春駒』『ヤッチク』『げんげんばらばら』『猫の子』『甚句』『さわぎ』『まつさか』の 10曲あり,だれでも踊りに参加できる。徹夜踊りの際には,踊り保存会員が一般の踊り手を審査して,上手な踊り手にあとで免許状と引き換える木札を手渡す。さまざまな仮装をして踊る変装踊りもある。1996年国の重要無形民俗文化財に指定された。

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デジタル大辞泉プラスの解説

郡上踊

岐阜県郡上市に伝わる盆踊。7月~9月にかけて各町の神社の祭礼や寺の仏供養の日にあわせて催される。代表的な流し踊で、かつては歌のみで踊られたが、現在は三味線拍子木などの伴奏がつく。特に8月13~16日の孟蘭盆(うらぼん)の「徹夜踊」が有名。1996年、国の重要無形民俗文化財に指定。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぐじょうおどり【郡上踊】

岐阜県郡上郡八幡はちまん)町で盆を中心に盛大に踊られる風流(ふりゆう)踊の盆踊。〈郡上の盆踊〉ともいう。寛永年間(1624‐44)に,時の領主遠藤但馬守慶隆が,士民融和をはかるために盆踊を奨励し,毎年盂蘭盆会(うらぼんえ)に踊らせたのがはじまりと伝えられている。現在では7月上旬の〈発祥祭(はつしようさい)〉から踊りはじめ,9月上旬の〈踊り納め〉まで,2ヵ月間にわたり日を決めて踊られている。最もにぎわうのは,8月13日から4日間にわたって行われる盂蘭盆会の徹夜踊である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

郡上踊
ぐじょうおどり

岐阜県郡上市八幡(はちまん)町の盆踊り。7月なかばから9月初めまでの間の延べ33夜、八幡町内で輪になって踊る。ことに8月13日から16日までは徹夜で踊る。国指定重要無形民俗文化財。踊りの種類には、「川崎」(三味線なし7拍)、「三百」(三味線あり11拍)、「春駒(はるこま)」(三味線あり8拍)、「松坂」(三味線なし7拍)、「猫の子」「やっちく」「甚句(じんく)」「騒ぎ」「ゲンゲンバラバラ」など10種類ある。囃子(はやし)は大太鼓、笛、小太鼓、拍子木で、三味線の入る曲もある。古くは楽器を使わず歌だけであったという。軽快なテンポのもの、哀愁に満ちたもの、ユーモラスなものと曲趣も豊かで、扮装(ふんそう)も思い思いで頬(ほお)かぶり、尻(しり)はしょりなど自由である。「郡上の八幡出て行くときは 雨も降らぬに袖(そで)しぼる」という川崎の歌詞はとくに知られる。[萩原秀三郎]

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