改訂新版 世界大百科事典 「金素月」の意味・わかりやすい解説
金素月 (きんそげつ)
Kim So-wǒl
生没年:1902-34
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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朝鮮の詩人。本名廷湜(ていしょく)。平安北道(へいあんほくどう/ピョンアンプクド)の生まれ。1921年培材中学に入学、翌年五山中学時代の恩師金億の推薦で『夢』『のちの日に』などの詩が『開闢(かいびゃく)』に発表され、一躍注目を浴びた。23年渡日して東京商科大学(現一橋大学)を受験したが失敗。しかし帰国後の翌24年には『霊台』の同人となって数々の詩を発表、その七五調の字数律を巧みに生かした民謡風の作品が多くの読者を魅了した。だが彼の文学活動が活発であったのはこの時期の1、2年間で、10年後の34年暮れにアヘンを飲んで自殺したといわれる。詩集『つつじの花』(1939)がある。
[梶井 陟]
『金素雲訳・編『朝鮮詩集 前期』(1943・興風館/1952・創元社/再編刊・1954・岩波文庫)』▽『許南麒訳編『朝鮮詩選』(青木文庫)』▽『許南麒訳編『現代朝鮮詩選』(1960・朝鮮文化社)』
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