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金素月 きんそげつKim Sowǒl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

金素月
きんそげつ
Kim Sowǒl

[生]光武6(1902).8.6. 平安北道,郭山,亀城面
[没]1935.12.13.
朝鮮の詩人。本名,廷しょく (ていしょく) 。短い生涯に 200編余の珠玉の民謡調の抒情詩を残した。 19歳で文壇に出,培材高等普通学校卒業後,故郷に帰って詩作生活をおくり,1923年東京商科大学に留学し,中退。再び帰郷して詩作に没頭したが失意のうちに自殺した。彼の詩は,解放前の朝鮮民衆が暗い運命のなかにあっても人間らしさを求めて生きた美しい感情をうたいあげ,また多くが愛の詩だが,そこに失われた祖国への愛情をくみとることができる。朝鮮の南北を問わず高く評価され,いまでも若い人々に愛誦されている。主著詩集『つつじ』 (1925) ,『素月詩抄』 (35) 。

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百科事典マイペディアの解説

金素月【きんそげつ】

朝鮮の詩人。七・五調のリズムを使い抒情的な感情をよく生かして,もっとも愛誦されている民族的詩人。彼の代表作には〈つつじの花〉〈山有花〉〈招魂〉〈お母さん,お姉さん〉などがあり詩集《つつじの花》(1925年)に収められているが,歌曲に作曲されたものも多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

きんそげつ【金素月 Kim So‐wŏl】

1902‐34
朝鮮の詩人。本名は金廷湜。平安北道郭山の生れ。1917年,五山学校(民族系)に入学,詩人金億の影響で詩を書き始める。22年《開闢(かいびやく)》に〈つつじの花〉〈のちの日〉などを発表して一躍名を高めた。24年文芸誌の《霊台》の同人となり多くの詩を書く。その詩はおもに伝統的な民衆情緒を基盤にもつ民謡風の作品で,7・5調あるいは3・4調,4・4調の多様な形式からなっている。代表的な詩に〈つつじの花〉〈山有花〉〈招魂〉〈のちの日〉などがあげられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

金素月
きんそげつ / キムソウォル
(1902―1934)

朝鮮の詩人。本名廷(ていしょく)。平安北道(へいあんほくどう/ピョンアンプクド)の生まれ。1921年培材中学に入学、翌年五山中学時代の恩師金億の推薦で『夢』『のちの日に』などの詩が『開闢(かいびゃく)』に発表され、一躍注目を浴びた。23年渡日して東京商科大学(現一橋大学)を受験したが失敗。しかし帰国後の翌24年には『霊台』の同人となって数々の詩を発表、その七五調の字数律を巧みに生かした民謡風の作品が多くの読者を魅了した。だが彼の文学活動が活発であったのはこの時期の1、2年間で、10年後の34年暮れにアヘンを飲んで自殺したといわれる。詩集『つつじの花』(1939)がある。[梶井 陟]
『金素雲訳・編『朝鮮詩集 前期』(1943・興風館/1952・創元社/再編刊・1954・岩波文庫) ▽許南麒訳編『朝鮮詩選』(青木文庫) ▽許南麒訳編『現代朝鮮詩選』(1960・朝鮮文化社)』

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