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腕輪のこと。日本では縄文時代から貝製の腕輪が用いられているが、これらは貝輪の名でよばれ、弥生(やよい)時代以降、とくに古墳時代の遺物について釧の語が使われている。弥生時代にはガラス釧や銅釧があり、銅釧は巻き貝を縦断した形をそのまま模して一方に突起がつけられた鋳造品と、静岡市登呂(とろ)遺跡出土品にみられるように薄い銅板を曲げた簡素な形とがある。古墳時代では前期から中期にかけては石釧が、それ以後は金属製の釧や、埴輪(はにわ)人物によってガラス玉などを連ねた釧なども用いられたことが知られている。日本では銅製品が多いが、朝鮮半島南部では銀製や金製の釧が多く、それらは内面は平らで、外側に蛇腹状の刻み目を飾っている。しかし日本でも奈良県新沢千塚(にいざわせんづか)126号墳のように金や銀の釧を出土した古墳もある。銅釧の周縁に数個の小鈴をつけた鈴釧(すずくしろ)は、鏡の縁や冠などにまで鈴を飾った日本人の独創であり、小鈴の中には小石を入れて鋳造してある。
[村井嵓雄]
腕輪をさす古語。《万葉集》には〈くしろ〉〈たまくしろ〉などの用例があり,柿本人麻呂の〈くしろ着く手節(たふし)の崎に〉(巻1)の歌によって,手節すなわち手首に着装したこともわかる。考古学用語としては,主として古墳時代の遺物にこの語を用いて,材質によって石釧,貝釧,銅釧(かなくしろ)などを区別し,形態によって鈴をつけた銅釧を鈴釧などと呼ぶ。
執筆者:小林 行雄
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