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鉱物学的相律 こうぶつがくてきそうりつ mineralogical phase rule

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岩石学辞典の解説

鉱物学的相律

変成岩の中に共存する鉱物の種数をギブス(Willard Gibbs)の相律に基づいて規定する法則で,ゴールドシュミットが使用し[Goldschmidt : 1911],その後コルジンスキーにより拡張された.(1) ゴールドシュミットの鉱物学的相律[Goldschmidt : 1911] ; 地殻内の温度や圧力は外的条件によって決まり,地殻内の部分によって異なる.そこで,広範囲に普通に出現する鉱物の組合せは,閉じた系化学平衡状態で生成されると見なす場合には,自由度が2またはそれ以上にならなければならない.したがって,共存する鉱物種の最大の数は,その系の独立成分の数に等しい.この法則はpc+2-fと表され,pは共存する相の数,cは成分の数,fは自由度である.(2) コルジンスキーの鉱物学的相律[Korzhinskii : 1936, 1959] ; 変成岩開いた系である場合には,温度と圧力だけでなく移動性成分の化学ポテンシャルも地殻内の部分によって異なる.したがって,平衡に共存する鉱物の最大の数は,その系の独立成分の数から移動性成分の数を引いた値,すなわち固定性成分の数に等しい.

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法則の辞典の解説

鉱物学的相律【mineralogical phase rule】

平衡状態で生成した一つの岩石を構成する鉱物の種類の数(相の数)は,最も多数の場合でも成分の数に等しい.実験室内と異なり,地殻中で岩石が生成する場合には,生成時の温度と圧力は任意の値の組合せを取りえないのが普通のため,上のようになる.「平衡律」と記してある成書も多いのは,地質・鉱物学では「相」はphaseよりもfaciesの意味で用いることが普通だからである.

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世界大百科事典 第2版の解説

こうぶつがくてきそうりつ【鉱物学的相律 mineralogical phase rule】

火成岩や変成岩中に平衡に共存することのできる相(鉱物)の最大の数は,ある決まった温度・圧力の条件下では独立成分数に等しい,という法則。〈ゴルトシュミットの鉱物学的相律〉ともいう。その基本となるのは熱力学におけるギブズの相律である。すなわちc個の独立成分からなる系では平衡に共存する相の数pと系の自由度Fの間にはFcp+2という関係がなりたつ。これを岩石に応用したものが鉱物学的相律である。ある火成岩や変成岩を考える場合,閉鎖系として扱えば温度と圧力はその岩石のおかれた外部条件により規定されるので,自由度は二つ減り,F-2=cpとなる。

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