銀星石(読み)ぎんせいせき(その他表記)wavellite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「銀星石」の意味・わかりやすい解説

銀星石
ぎんせいせき
wavellite

含水リン酸アルミニウム鉱物の一つ。アルミニウムに富む堆積(たいせき)岩、火成岩あるいはそれらの変質・変成産物中に細脈団塊をなして産するほか、浅熱水性鉱脈の脈石鉱物として石英と共存する。自形は柱状で放射状集合をなし、また皮膜として産する。日本では、北海道鴻之舞(こうのまい)鉱山閉山)、高知県高知市、岐阜県大垣市などに産した。アメリカのアーカンソー州のものは淡黄緑色を呈する。英名はイギリスの物理学者ウェイベルWilliam Wavellにちなむ。

加藤 昭 2016年3月18日]


銀星石(データノート)
ぎんせいせきでーたのーと

銀星石
 英名    wavellite
 化学式   Al3[(OH,F)3|(PO4)2]・5H2O
 少量成分  V3+,Fe3+
 結晶系   斜方直方
 硬度    3.5~4
 比重    2.34
 色     無,白,淡黄緑
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    二方向に完全,二方向に良好
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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