鏡町（読み）かがみちよう

日本歴史地名大系

鏡町
かがみちよう

• 福岡県：福岡市
• 博多区
• 博多・博多津
• 東町流
• 鏡町

[現在地名]博多区下呉服町（しもごふくまち）

浜口町下（はまぐちまちしも）の西、市小路町下（いちしようじまちしも）の東に位置し、北の浜口町浜（はまぐちまちはま）の通りと南の廿家（にじゆうや）町の通りを結ぶ南北道に沿う両側町（福岡博多近隣古図）。元禄（一六八八―一七〇四）頃までは東・西の二町があり、東は東町流、西は呉服町流に属したが、寛保二年（一七四二）から一町（東町流）になったという（続風土記附録・続風土記拾遺）。元禄三年には鏡町東は東町流で家数一〇、鏡町西は呉服町流で家数一二（続風土記）。明和三年（一七六六）には鏡町一町で家数三二・間数七五間余（石城志）。

鏡町
かがみまち

• 熊本県：八代郡
• 鏡町
• 鏡町

[現在地名]鏡町鏡町

近世になり鏡村から分れ、町並を形成して鏡町とよばれるようになった。東・北は上鏡（かみかがみ）村、南は内田（うちだ）村と境し、この海辺に文化元年（一八〇四）野津手永開ができた。肥後豊後検地諸帳目録（県立図書館蔵）の寛永一二年（一六三五）の地撫帳の項に「鏡町一冊」とみえ、近世初期すでに鏡町の名称が存在した。「肥後国古・転切支丹之類族調」によると「孫右衛門系・八代郡町鏡村百姓久右衛門妻転切支丹まつ」のほか「転切支丹孫四郎二男同人同前市郎右衛門系」など五系統がみえる。キリシタン関係者は中鏡村四・内田村二系統があるが、野津（のづ）村（現竜北町）にはキリシタン系統がみえないので、「切支丹宗門史」などにみえる「野津」は当地をさしているのではあるまいか。

鏡町
かがみまち

• 富山県：婦負郡
• 八尾町
• 八尾町
• 鏡町

[現在地名]八尾町鏡町

西上（にしかみ）町の西方に位置する。天保一四年（一八四三）の町絵図（県立図書館蔵）では、西上町と東上町の両端を結ぶ家並とそれに直交し南西方の上新（かみしん）町に連なる家並が鏡町にあたり、上新町との境には水溜が記される。寛文一二年（一六七二）八尾町の分限者が町内の次男・三男対策として「かゝ見」に借家を作ったのが始まりという（延宝四年「新町立願書」葛城家文書）。元禄四年（一六九一）の八尾高付家棟人数并職人等書上（婦負郡志）に町名がみえ、本家七・借家七で、町中より永下し地と記される。

鏡町
かがみまち

• 熊本県：八代郡
• 鏡町

面積：二七・一七平方キロ

八代郡の西北に位置する。東は宮原（みやはら）町、南は千丁（せんちよう）町と八代市に接し、北は氷（ひ）川を隔てて竜北（りゆうほく）町に相対している。西は八代海に臨み、町域の大半が干拓地である。農業を中心とし、一部漁業も行われ、近年鏡川河口に鏡港が新設された。国鉄鹿児島本線の有佐（ありさ）駅があり、印鑰（いんにやく）神社の鮒取り神事は有名。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」