長尾神社(読み)ながおじんじや

日本歴史地名大系 「長尾神社」の解説

長尾神社
ながおじんじや

[現在地名]當麻町大字長尾

竹内たけのうち街道と長尾街道の交差地に鎮座水光姫みひかひめ命・白雲別しらくもわけ命を祀る。旧村社。「延喜式」神名帳葛下かつげ郡の「長尾神社大、月次新嘗」とされる。式内長尾神社は天安三年(八五九)一月二七日、従五位下より従五位上に昇叙(三代実録)。「大乗院寺社雑事記」によると、当社は平田ひらた荘内に三町三段の地を有していた。嘉吉三年(一四四三)の放光寺古今縁起(王寺町有文書)は、放光ほうこう(現奈良県王寺町)の南の鎮守で、伊勢の内宮・外宮の垂迹であるとし、ほかに諏訪・住吉熱田あつたを祀るとある。

長尾神社
ながおじんじや

[現在地名]倉敷市玉島長尾

長尾の南部に鎮座する。旧村社。祭神は誉田別命・大山津見命・大吉備津日根命ほか。もと八幡大菩薩、のち正八幡宮、弓矢八幡宮と称した。社伝によれば、応永年中(一三九四―一四二八)宇佐八幡宮より再勧請されたという。天正年中(一五七三―九二)毛利隆元祈願所となり、元和年中(一六一五―二四)松山藩主池田長幸が新田開発を祈願。寛永二〇年(一六四三)同水谷勝隆が神田三反余を奉納。元禄六年(一六九三)検地により境内一円は除地となり、神田は高付になったという。

長尾神社
ながおじんじや

[現在地名]奈良市阪原町

阪原さかはら中村なかむら集落の西端にある。祭神饒速日にぎはやひ命。旧村社。由緒沿革は不詳だが、社前に「享徳三年甲戌四月日 願主清都」と刻まれた四角形石灯籠がある。本殿春日大社の旧本殿と考えられ、一間社春日造・檜皮葺で国指定重要文化財。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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