毛利隆元(読み)もうりたかもと

百科事典マイペディア 「毛利隆元」の意味・わかりやすい解説

毛利隆元【もうりたかもと】

戦国時代の武将毛利元就(もとなり)の嫡子(ちゃくし)。1547年ごろ家督を譲られ,父の後見のもと家中統治機構を確立。1555年陶晴賢(すえはるかた)が大内義隆(おおうちよしたか)を殺すと反晴賢を強く主張,厳島の戦で晴賢を撃破した。安芸(あき)・備中備後(びんご)・長門(ながと)の守護職(しゅごしき)を得る。1561年豊前(ぶぜん)で大友義鎮(おおともよししげ)と戦い和睦。出雲に出兵していた元就の支援に動く途上,安芸佐々部(ささべ)で急逝

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改訂新版 世界大百科事典 「毛利隆元」の意味・わかりやすい解説

毛利隆元 (もうりたかもと)
生没年:1523-63(大永3-永禄6)

戦国時代の武将。元就の嫡子。少輔太郎,備中守,大膳大夫。1547年(天文16)ごろ家督を譲られ,50年老臣井上一族粛清により,父元就の後見の下に家中に統治機構を確立した。翌年陶晴賢(すえはるかた)が大内義隆を倒すと,反晴賢の急先鋒にたち厳島の戦でこれを破った。さらに防長を征服し,安芸,備中,備後,長門の守護職を得て領国経営に努める。61年(永禄4)より豊前で大友義鎮と戦い,和睦して出雲遠征中の元就の応援に赴く途中,安芸佐々部で急死した。
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朝日日本歴史人物事典 「毛利隆元」の解説

毛利隆元

没年:永禄6.8.4(1563.8.22)
生年:大永3(1523)
戦国時代の武将。父は元就,母は吉川国経の娘。少輔太郎,備中守,大膳大夫。少年のころ数年間を人質として山口で過ごし,大内義隆から諱の1字を与えられて隆元と称した。家督を継いだのちも父の後見を受け,弟の吉川元春小早川隆景の協力も得て陶・尼子・大友氏との戦いを指揮した。中国地方の西半分を支配下に収め,安芸・備後・備中・周防・長門の守護にも補任されたが,永禄6(1563)年安芸国佐々部(広島県高宮町)で急死した。名将の子には不運の者が生まれると嘆くなど,戦国大名らしからぬ謙虚な人柄で,乱世の雄元就は懸念を抱きつつそんな子隆元を愛したのである。<参考文献>三卿伝編纂所編『毛利元就卿伝』

(秋山伸隆)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「毛利隆元」の解説

毛利隆元 もうり-たかもと

1523-1563 戦国時代の武将。
大永(たいえい)3年生まれ。毛利元就(もとなり)の長男。安芸(あき)(広島県)多治比猿掛城で出生。天文(てんぶん)15年(1546)家督をつぎ,父の後見をうけて中国地方を転戦。弘治(こうじ)3年(1557)父より教訓状をうけ,弟の吉川(きっかわ)元春,小早川隆景(たかかげ)とともに一族の結束をかためた。尼子(あまこ)氏攻めに出陣の途上,永禄(えいろく)6年8月4日安芸佐々部で急死。41歳。

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防府市歴史用語集 「毛利隆元」の解説

毛利隆元

 毛利元就[もうりもとなり]の長男で、毛利輝元[もうりてるもと]の父親にあたります。一時、大内義隆[おおうちよしたか]のところへ人質[ひとじち]として送られていたこともありますが、1540年に毛利家の当主になります。弟の吉川元春[きっかわもとはる]・小早川隆景[こばやかわたかかげ]とともに毛利家を支えていきますが、1563年、若くして亡くなってしまいます。

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世界大百科事典(旧版)内の毛利隆元の言及

【安芸国】より

…旧国名。芸州。現在の広島県西半部。
【古代】
 山陽道に属する上国(《延喜式》)。7世紀中ごろまでこの地域は阿岐国造の勢力下にあったが,律令体制が整備されると安芸国がつくられ,698年(文武2)には安芸国という国名がみえる(《続日本紀》)。国府は,9世紀後期ごろには安芸郡にあったといい,現安芸郡府中町に所在したことがわかるが,律令制当初から安芸郡にあったのか,それとも国分寺・国分尼寺の遺跡がある賀茂郡の西条盆地にあったのかは,結論が出ていない。…

※「毛利隆元」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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