平坦(へいたん)な台地に発達しているやや広い幅の谷を開析谷(かいせきこく)、その台地を開析台地という。開析海岸平野、開析三角州、開析扇状地、開析火山、開析平野などと同様に、谷によって侵食されてはいても平坦面が広く残されている台地。
関東平野をはじめとする各地の平野に発達している開析台地は、今から12万~13万年前の最終間氷期の高海面期以降に生じたものが多い。とくに、開析谷は台地の離水期から数万年前以降の最終氷期の海面低下期の間に発達した。すなわち、砂からなる台地では、地表水流に加えて台地崖の基部の湧水地点で生じる地下水侵食(サッピング)によって崖(がけ)崩れが繰り返して発生し、谷壁がしだいに後退する谷頭侵食(こくとうしんしょく)によって、深い谷が台地の内部にまで発達した。
一方、鳥趾状三角州(ちょうしじょうさんかくす)(水鳥が足を広げたような平面形をもつ三角州)が台地化した茨城県の筑波(つくば)台地のように、シルト・粘土が厚く堆積した台地では、地表水がかつての後背湿地を流れて浅い開析谷を発達させたものの、侵食されにくいシルト・粘土層のために深い開析谷は発達しなかった。東京の武蔵野台地(むさしのだいち)でも、昔の多摩川の河床礫(れき)が厚く堆積している西部では、のちに台地上に堆積した火山灰層のために一見すると深くみえるが、その谷は浅く、砂層からなるために深い開析谷が発達した東部とは対照的である。
[池田 宏]
『貝塚爽平・小池一之・遠藤邦彦・山崎晴雄・鈴木毅彦編『日本の地形4 関東・伊豆小笠原』(2000・東京大学出版会)』
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