防衛秘密保護法(読み)ぼうえいひみつほごほう

百科事典マイペディアの解説

防衛秘密保護法【ぼうえいひみつほごほう】

正称は〈日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法〉(1954年)。同協定により米国から供与された装備品・情報等に関する事項で公になっていないものを防衛秘密として,それらを探知・収集する行為,他人に漏らす行為,およびその未遂・陰謀・教唆(きょうさ)・扇動の処罰(最高10年以下の懲役)を規定。国家公務員法や自衛隊法の守秘義務違反より重い刑事罰が規定されている。2007年に発覚したイージス艦情報漏洩事件で同法が初めて適用された。→特定秘密保護法

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世界大百科事典 第2版の解説

ぼうえいひみつほごほう【防衛秘密保護法】

〈日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法〉(1954公布)の略称。単に秘密保護法ともいわれる。〈日本国アメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定〉〈日本国とアメリカ合衆国との間の船舶貸借協定〉〈日本国に対する合衆国艦艇の貸与に関する協定〉の調印・承認にともなって制定されたもので,これらの協定に基づいて合衆国から日本に供与された装備品・情報に関する〈防衛秘密〉を保護しようとするものである。 〈防衛秘密〉について詳細な定義規定(1条3項)を置くほか,行政機関の長に対して政令で定めるところにより防衛秘密であるとの標記を付して関係者に通知することを義務づけている(3条)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

防衛秘密保護法
ぼうえいひみつほごほう

正式には「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」。昭和29年法律第166号。本法律で従来保護されていた「防衛秘密」は2001年(平成13)の自衛隊法の一部改正に伴い「特別防衛秘密」に改められた。「特別防衛秘密」とは、アメリカ合衆国から日本に供与された兵器、装備品、航空機などの構造や性能等情報の秘密である。罰則として、「わが国の安全を害すべき用途に供する目的をもつて、又は不当な方法で、特別防衛秘密を探知し、又は収集した者」などに対して10年以下の懲役を科すとした(3条)。なお、自衛隊法の2001年改正法では、「特別防衛秘密」を除き、新たに自衛隊の運用、見積り、計画などや防衛に関し収集した電波情報などの重要情報で「公になつていないもの」のうち「我が国の防衛上特に秘匿することが必要であるもの」を長官(防衛大臣)が「防衛秘密」として指定するとし、「防衛秘密を取り扱うことを業務とする者」がその業務により知得した「防衛秘密」を漏らしたときは5年以下の懲役に処するなどの罰則を定めた。[古川 純]

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