雪庇(読み)セッピ

デジタル大辞泉 「雪庇」の意味・読み・例文・類語

せっ‐ぴ【雪×庇】

山の稜線りょうせん上の風下側にひさしのように張り出した積雪 冬》

ゆき‐びさし【雪×庇】

雪が積もってひさしのように突き出たもの。せっぴ。

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精選版 日本国語大辞典 「雪庇」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐びさし【雪庇】

  1. 〘 名詞 〙 雪が積もってひさしのように突き出たもの。また、そのところ。
    1. [初出の実例]「屋上の積雪が雪庇(ユキビサシ)となったり落下したりする際に」(出典産業気象(1950)〈大後美保〉五)

せっ‐ぴ【雪庇】

  1. 〘 名詞 〙 山の稜線の風下に張り出した庇(ひさし)状の積雪。ふつう、ゆるやかな斜面風上、急な斜面が風下になったときに生じる。《 季語・冬 》 〔錬成スキーと雪・冬山(1944)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雪庇」の意味・わかりやすい解説

雪庇
せっぴ

山の稜線や崖のように、傾きが急に変化する場所の風下側に、庇(ひさし)のように突き出した雪の吹きだまり。風下斜面や先端に、風によって運ばれた雪粒子が付着、堆積して成長する。大きな雪庇は、片持ち梁(ばり)のように長く伸び、自重によって垂れ下がるため、全体として巻き込んだ形となる。雪庇の崩壊雪崩(なだれ)の引き金になることもある。また、道路の切土区間や除雪による雪堤にできる雪庇は視程や交通の障害にもなる。

[前野紀一]

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百科事典マイペディア 「雪庇」の意味・わかりやすい解説

雪庇【せっぴ】

積雪が山稜尾根筋の風下側に大きく張り出してできる雪のひさし。強度が低いので冬山登山では注意を要する。風上側から雪庇境界を見分けるのはむずかしい。落下するとなだれ原因にもなる。

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リフォーム用語集 「雪庇」の解説

雪庇

降り積もった雪が強風により風下側に向かって大きくなり、庇のように張り出した状態の事。大きくなると、雪のかたまりが落下してしまい、車などの物損事故や窓ガラスの損害、通行人の人身事故などの危険が考えられる。そのため、雪の多い地域の屋根には、ガードフェンスを設置する等の対策が必要。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雪庇」の意味・わかりやすい解説

雪庇
せっぴ
cornice

山の稜線の風下側にひさしのように突出する雪の吹きだまり。日本の冬には北西風が卓越するので,東や南向きの斜面によくできる。

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