青海神社(読み)おうみじんじや

日本歴史地名大系 「青海神社」の解説

青海神社
おうみじんじや

[現在地名]加茂市加茂

加茂川下流左岸、加茂山の中腹に老杉に囲まれて鎮座。椎根津彦命・大国魂命を主祭神とし、賀茂別雷命を祭神とする賀茂神社と、玉依姫命・賀茂建角身命を祭神とする賀茂御祖かもみおや神社を合祀。旧県社。「延喜式」神名帳の蒲原郡一三座のうちに「青海アヲミノ神社二座」がある。椎根津彦命は「日本書紀」神武天皇条によると、倭直の始祖という。椎根津彦の後裔とされる青海首(新撰姓氏録)は、青海郷を開発したと伝え、「越後国賀茂社記」(古川渙一郎氏蔵)は、青海神社は青海首によって創建されたもので、祖神椎根津彦命とともに、大和(倭)直が祭祀してきた大国魂命を祀ったと伝える。


青海神社
おうみじんじや

[現在地名]青海町青海 須賀峰

北陸線青海駅南方の松柏茂る大きな台地上にある。境内の鳥居・狛犬・灯籠などは、千石船航海業が盛んな頃、瀬戸内海から運んで奉納したもの。祭神椎根津彦命ほか二柱。旧県社。青海首の一族が祀ったとされ、創立年月不詳。「延喜式」神名帳頸城郡一三座のうちに青海神社がある。初め大沢おおさわのテラデラに祀られていたと考えられ、戦国時代に現在古宮ふるみやとよばれている北側へ延びる舌状台地の先端に遷され、文政四年(一八二一)境内の大木が倒れ、根株から白い蛇が須賀峯すがむねへ走ったので、これを奇瑞として山上の現在地へ移転した。現在の拝殿本殿はこの時の建築である。


青海神社
せいかいじんじや

[現在地名]高浜町青

あお東端日置ひきとの境付近の関屋せきや川のほとりに鎮座する。祭神は青皇女椎根津彦しいねつひこ命。旧村社。「延喜式」神名帳に載る大飯おおい郡「青海アオウミ神社」、享禄五年(一五三二)の神名帳写(小野寺文書)にみえる「青海アヲウミノ神社」と考えられるが、式内社「日置ヒオキ神社」に比定する説もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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