精選版 日本国語大辞典「面面」の解説
めん‐めん【面面】
[1] 〘名〙 (形動)
※平家(13C前)一二「後会其期を知らず、別の涙をおさへて面々におもむかれけん心のうち」
※申楽談儀(1430)遊楽の道「風体・ぎゃうぎはめんめんかくかくなれ共」
② それぞれの方面。各方面。
※寛斎摘草(1786)二・夏日仲温邀飲海亭「長風海気変、面面夏雲生」
[2] 〘代名〙 対称。対等の、または目下の多数の相手に呼びかけるのに用いる。みんな。みなみな。相手その人自身の意で、反射指示にも用いる。
※太平記(14C後)三「是身を全して敵を亡す計略也、面々如何計ひ給」
めん‐め【面面】
〘代名〙 (「めんめん(面面)(二)」の変化したもの)(反射指示) 自分。自分自身。
※浄瑠璃・壇浦兜軍記(1732)二「面々(メンメ)の夫の行方を此阿古屋に無理に知れか」
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