鞍山(読み)アンザン

百科事典マイペディアの解説

鞍山【あんざん】

中国東北の遼寧省中南部,遼陽南方の都市。長大鉄路(長春〜大連)に沿い,中国最大の生産量をもつ鞍山鋼鉄公司の所在地。1918年満鉄南満州鉄道)が製鉄所を建設して以来,急速に発展。1945年ソ連の接収により荒廃したが,中華人民共和国の手で修復され,中国の鉄鋼生産の基幹をなす。152万人(2014)。
→関連項目遼寧[省]

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世界大百科事典 第2版の解説

あんざん【鞍山 Ān shān】

中国東北部の遼寧省に位置する鉱工業都市。人口118万7000(1981)。瀋陽~大連間の鉄道に沿い,製鉄業の中心都市,〈鉄鋼の都〉として知られている。鞍山付近は,鉄鉱石が豊富で,古く前漢時代(前3~後1世紀)に製鉄が行われていたという。遼の時代(916‐1125)にも鞍山鉱より鉱石を採掘し製鉄した記録があるが,現在の鞍山と十数kmはなれた所であった。ところでこの地は,北京から遼陽,遼陽から海州などに通じる要地で,明・清の交代期には,両者の衝突地であった。

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大辞林 第三版の解説

あんざん【鞍山】

中国、遼寧りようねい省の都市。付近は鉄鉱の産地で、鉄鋼業が発達。アンシャン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鞍山
あんざん / アンシャン

中国東北部、遼寧(りょうねい)省中部の地級市で、鉱工業都市。中国最大の製鉄の町である。常住人口350万3584(2012)。哈大(はだい)線(ハルビン―大連(だいれん))に沿い、鉄東(てつとう)、鉄西(てつせい)、立山(りつざん)、千山(せんざん)区の4市轄区と、岫岩(しゅうがん)満洲(まんしゅう)族自治県、台安(たいあん)県を管轄し、海城(かいじょう)市の管轄代行を行う(2016年時点)。1937年市制施行。市街地近郊に弓長嶺(きゅうちょうれい)(遼陽(りょうよう)市)、大孤山、斉大山、東鞍山、眼前山などの鉄山があり、また撫順(ぶじゅん)、本渓(ほんけい)の石炭、錦西(きんせい)、朝陽(ちょうよう)のマンガンなど製鉄に必要な他の原料産地も比較的近い。ただし、鉄鉱石としては貧鉱(低品位鉱)に属する。
 鞍山の鉄鉱石の採掘と製鉄は、戦国時代(前5~前3世紀)に始まるとされ、10世紀中葉から12世紀前半の遼代に非常に盛んであったといわれるが、明(みん)代以降、とくに清(しん)代には衰微していた。20世紀に入り、日本がこの資源に着目し、1918年(大正7)東北(満州)侵略の一環として鞍山製鉄所(現、鞍山鋼鉄集団)を建設した。1945年日本の敗北後、国民党の統治下で荒廃したが、中華人民共和国成立後急速に復興し拡張が行われた。
 製鉄のほか、機械、建築材料工業もあるが、製鉄中心の産業構造であることに変わりはない。生産量の点では鞍山鋼鉄集団は国内4位、世界7位(2015)である。千山区には鞍山騰鰲(とうごう)空港があり、北京(ペキン)、上海(シャンハイ)、広州(こうしゅう)と直行便で結ばれている。[河野通博・編集部]

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