鬼界カルデラ(読み)キカイカルデラ

デジタル大辞泉 「鬼界カルデラ」の意味・読み・例文・類語

きかい‐カルデラ【鬼界カルデラ】

鹿児島県大隅諸島硫黄島いおうじま北西部から竹島を北縁とする海底カルデラ。面積約233平方キロメートル。約7300年前に起きた巨大噴火によって作られた。

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共同通信ニュース用語解説 「鬼界カルデラ」の解説

鬼界カルデラ

鹿児島県の薩摩半島南方にある東西約20キロ、南北約17キロの海底火山。超巨大噴火は約7300年前が直近で、火砕流は海を渡って九州本土まで達し、火山灰東北地方まで飛んだとされる。昨年、火山活動がつくった地形が見どころだとして「日本ジオパーク」に認定された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鬼界カルデラ」の意味・わかりやすい解説

鬼界カルデラ
きかいかるでら

鹿児島県口之三島(くちのみしま)の硫黄島(いおうじま)(鬼界ヶ島)北西部から竹島を北縁とする東西約23キロメートル、南北約16キロメートル、面積約233平方キロメートルのカルデラ。1943年(昭和18)に地質学者松本唯一(ただいち)が提唱した、九州中部~南部に連なる阿蘇型大カルデラ群(あそがただいかるでらぐん)の一つ。この地域の基盤岩を覆う火砕流堆積物(たいせきぶつ)の分布や、海底地形から推定したもので、更新世(洪積世末期、大噴火後に山体が陥没してできたと考えられる。カルデラ内に稲村岳、硫黄岳、1935年誕生の新硫黄島がある。

諏訪 彰]

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知恵蔵mini 「鬼界カルデラ」の解説

鬼界カルデラ

鹿児島県・薩摩半島の南約50キロメートルの東シナ海に位置する海底火山のカルデラ。東西に約20キロメートル、南北に約17キロメートルにわたって広がり、外輪山の一部が竹島と硫黄島に当たる。約7300年前に巨大噴火を起こし、火砕流が九州南部の縄文文化を消失させたとされている。その後、大きな火山活動は観測されていなかったものの、2018年2月9日、神戸大学海洋底探査センターが、直径10キロメートル、高さ600メートル、体積32立方キロメートルを超える世界最大級の溶岩ドームを確認したと発表。巨大カルデラ噴火を起こす可能性があると予想されている。

(2018-2-15)

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世界大百科事典(旧版)内の鬼界カルデラの言及

【硫黄島】より

…東西約6km,南北約3km。竹島とともに鬼界カルデラ(カルデラの直径東西約22km,南北約13km,形成時期不明)の北外縁に位置する。北端部から南西部にかけては先カルデラの火山体で,標高約300m以下の山地または台地からなる。…

※「鬼界カルデラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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