魚の集団、つまり魚の群れのこと。魚群の特徴は同一魚種のほぼ同一体長の個体からなり、各個体は、遊泳方向、速度、間隔について統制のとれた行動をしている。魚が群れをつくるときに関与する感覚は、視覚、聴覚、嗅覚(きゅうかく)あるいは機械的感覚などがあるが、もっとも重要な感覚は視覚であるといわれている。視覚が群れ形成に関与していることは各種の実験から知られている。魚のいる水槽に鏡を入れると、鏡を入れないときと異なって、鏡の部分に魚が多く集まること(鏡反応)、また、視神経を切断された魚は、ほかの正常な同種の魚が群泳するなかにあって、これらと行動をともにしないことからも確かめられている。魚が群れをつくる意義は、防衛効果、エネルギー保持、相利共生作用などいろいろな説が提起されているが、多くの特性が合成されたものであると考えられている。
群の大きさは成長段階、季節的あるいは海洋環境などによって変化し、つねに一定の状態を保っているわけではない。漁業にとって魚群をすばやく発見することは非常に重要なことであり、魚群探知機の発達で、魚群の発見は比較的容易に行うことができるようになったが、魚種によっては目視による方法も効果的である。魚群の遊泳層や魚群の密度によって海面が「白み」「赤み」「黒み」などとよばれる群色を呈する。また、海面がさざ波をたてる「せり」、魚が海面を跳ねる「はね」、水面が盛り上がる「わき」、魚が風波を打ち消し凪(なぎ)をつくる「水持ち」、魚群の遊泳に刺激を受けて夜光虫などが発光する「ひき」などの現象が現れる。さらに島や岩礁につくもの、流木やクジラ、サメなどにつくものなど、魚群の性状によっていろいろ区分されている。
[吉原喜好]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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