鯉濃(読み)コイコク

デジタル大辞泉 「鯉濃」の意味・読み・例文・類語

こい‐こく〔こひ‐〕【×濃】

《「鯉の濃漿こくしょう」の意》鯉を筒切りにして、味噌汁時間をかけて煮込んだ料理
[類語]汁物吸い物あつもの澄まし汁お澄ましつゆお付け味噌汁おみお付け粕汁納豆汁薩摩汁けんちん汁豚汁とろろ汁三平汁のっぺい汁水団すいとん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鯉濃」の意味・読み・例文・類語

こい‐こく こひ‥【鯉濃】

〘名〙 (鯉の濃漿(こくしょう)の意から) 鯉の輪切りを入れて煮込んだ味噌汁(みそしる)。鯉濃漿。
※落語・狸(1895)〈四代目橘家円喬〉「今鯉こくで一杯やるから遊んでって呉れ」

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「鯉濃」の解説

こいこく【鯉濃】

(こい)を筒切りにし、みそ汁に入れて長時間煮込んだ濃厚な汁物。吸い口には粉ざんしょうを用いる。

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世界大百科事典(旧版)内の鯉濃の言及

【コイ(鯉)】より

…洗いは洗い鯉と呼ばれ,江戸では向島の葛西太郎,大黒屋孫四郎などの料理茶屋が有名であった。濃漿は今の鯉濃で,筒切りにした鯉をみそ汁で煮込むものである。子付(こつけ)なますも古くからの料理で,鯉の刺身にその卵をほぐしてまぶしつけ,酢を加えた煎酒やワサビ酢であえた。…

※「鯉濃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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