三平汁(読み)さんぺいじる

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

三平汁

ホッケなど塩蔵した節の山菜や野菜を材料にした檜山を代表する郷土料理。魚の塩味を生かすのが基本だが、みそ味や酒かすを入れるなど、料理法と材料の組み合わせは様々だ。奥尻島発祥説があるほか、名前については「有田焼始祖・李三平が焼いた皿を使ったことにちなんだ」という伝承があり、諸説ある。

(2008-04-28 朝日新聞 朝刊 北海道総合)

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百科事典マイペディアの解説

三平汁【さんぺいじる】

北海道の代表的な郷土料理。塩ザケを頭,骨ごとぶつ切りにして,ダイコンジャガイモニンジンなどの野菜とともにコンブのだしで煮込み,塩味にした汁。深めの大皿(三平皿)に盛って,ユズの皮を薬味にする。松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平の創案といわれ,もとは塩漬ニシンを用いた。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぺいじる【三平汁】

北海道の郷土料理。塩漬のニシンにダイコン,ニンジン,ネギ,ジャガイモ,こんにゃくなどを適宜とり合わせて煮込む汁料理であるが,ニシンのかわりにサケやマスを使い,また,かす汁に仕立てることも多い。松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平なる人物の考案になるとされるが,船場せんば)汁など同工の料理は全国的に分布しており,この説は首肯しがたい。むしろ,有田焼の祖李参平(りさんぺい)の名をとって深めの磁器の皿を三平皿と呼びならわし,それに盛ったため,この名があるものと考えられる。

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大辞林 第三版の解説

さんぺいじる【三平汁】

北海道の郷土料理。糠ぬか漬けニシンあるいは塩ザケと野菜を煮込み、塩で味を調えた汁。酒粕を入れることもある。 [季] 冬。

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日本の郷土料理がわかる辞典の解説

さんぺいじる【三平汁】


北海道の郷土料理で、塩漬けまたはぬか漬けの魚のぶつ切りと野菜を昆布だし汁で煮た塩味の汁物。魚は鮭、にしん、たら、ほっけなどを用いる。◇考案者の名が三平だったことから、三平皿という深皿に盛ることからなどの説がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三平汁
さんぺいじる

北海道の郷土料理。名称は、松前藩の賄い方斉藤三平の創作であるからとか、有田焼の三平皿を使うからとかいわれている。春の豊漁期にとれたニシンを糠(ぬか)塩漬けにしておき、汁の実に利用したのが始まりである。ニシンはのちにサケにかわり、サケのあらや頭を利用して野菜のざく切りといっしょに塩煮にしているが、塩ざけを用いるときには塩を加えなくてもよい。三平皿に熱い三平汁を汁たくさんに盛り込み、ふうふう吹きながら食べるのが本格的な食べ方である。三平汁にはサケのほかに生のタラ、すしにしんを用いることもある。すしにしんは、道内では糠漬けにしたものを市販している。野菜は季節のものを適宜、好みに応じて用いる。[多田鉄之助]

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精選版 日本国語大辞典の解説

さんぺい‐じる【三平汁】

〘名〙 (昔、松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平が創案したものという) 糠(ぬか)づけのニシン、または塩鮭の頭やあらを薄く切り、大きく切った大根、ジャガイモなどとともに、酒かす、塩、しょうゆで味つけをして長時間煮た汁料理。北海道・東北地方で作る。《季・冬》
※仮装人物(1935‐38)〈徳田秋声〉五「その時台所へ出て拵へたものは、北海道料理の三平汁といふのであった」

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世界大百科事典内の三平汁の言及

【郷土料理】より

…十勝なべとも呼ぶ。 三平汁ぬか漬のニシンのぶつ切りなどに野菜を加えた汁。かす汁にすることもある。…

※「三平汁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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