デジタル大辞泉
「三平汁」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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さんぺい‐じる【三平汁】
- 〘 名詞 〙 ( 昔、松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平が創案したものという ) 糠(ぬか)づけのニシン、または塩鮭の頭やあらを薄く切り、大きく切った大根、ジャガイモなどとともに、酒かす、塩、しょうゆで味つけをして長時間煮た汁料理。北海道・東北地方で作る。《 季語・冬 》
- [初出の実例]「その時台所へ出て拵へたものは、北海道料理の三平汁といふのであった」(出典:仮装人物(1935‐38)〈徳田秋声〉五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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三平汁 (さんぺいじる)
北海道の郷土料理。塩漬のニシンにダイコン,ニンジン,ネギ,ジャガイモ,こんにゃくなどを適宜とり合わせて煮込む汁料理であるが,ニシンのかわりにサケやマスを使い,また,かす汁に仕立てることも多い。松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平なる人物の考案になるとされるが,船場(せんば)汁など同工の料理は全国的に分布しており,この説は首肯しがたい。むしろ,有田焼の祖李参平(りさんぺい)の名をとって深めの磁器の皿を三平皿と呼びならわし,それに盛ったため,この名があるものと考えられる。
執筆者:鈴木 晋一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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三平汁
さんぺいじる
北海道の郷土料理。名称は、松前藩の賄い方斉藤三平の創作であるからとか、有田焼の三平皿を使うからとかいわれている。春の豊漁期にとれたニシンを糠(ぬか)塩漬けにしておき、汁の実に利用したのが始まりである。ニシンはのちにサケにかわり、サケのあらや頭を利用して野菜のざく切りといっしょに塩煮にしているが、塩ざけを用いるときには塩を加えなくてもよい。三平皿に熱い三平汁を汁たくさんに盛り込み、ふうふう吹きながら食べるのが本格的な食べ方である。三平汁にはサケのほかに生のタラ、すしにしんを用いることもある。すしにしんは、道内では糠漬けにしたものを市販している。野菜は季節のものを適宜、好みに応じて用いる。
[多田鉄之助]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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三平汁【さんぺいじる】
北海道の代表的な郷土料理。塩ザケを頭,骨ごとぶつ切りにして,ダイコン,ジャガイモ,ニンジンなどの野菜とともにコンブのだしで煮込み,塩味にした汁。深めの大皿(三平皿)に盛って,ユズの皮を薬味にする。松前藩の賄方(まかないかた)斎藤三平の創案といわれ,もとは塩漬のニシンを用いた。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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三平汁
さんぺいじる
郷土料理の一種。北海道に古くからあり,塩ざけをぶつ切りにして野菜とともに長時間煮込んだ汁物の一種。三平皿といわれる深皿で供する。粕汁にし,またおからを加えることもある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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さんぺいじる【三平汁】
北海道の郷土料理で、塩漬けまたはぬか漬けの魚のぶつ切りと野菜を昆布のだし汁で煮た塩味の汁物。魚は鮭、にしん、たら、ほっけなどを用いる。◇考案者の名が三平だったことから、三平皿という深皿に盛ることからなどの説がある。
出典 講談社日本の郷土料理がわかる辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の三平汁の言及
【郷土料理】より
…十勝なべとも呼ぶ。 三平汁ぬか漬のニシンのぶつ切りなどに野菜を加えた汁。かす汁にすることもある。…
※「三平汁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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