精選版 日本国語大辞典 「鳥居龍蔵」の意味・読み・例文・類語
とりい‐りゅうぞう【鳥居龍蔵】
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考古学者、人類学者。日本における人類学の先駆者の一人。徳島市に生まれる。正規の学生ではなかったが東京大学で坪井正五郎に師事し人類学その他を学び、のち同大学助教授になった。国学院大学、上智(じょうち)大学の教授、中国の燕京(えんきょう)大学客座(客員)教授も歴任した。鳥居は大正時代における日本考古学の指導者であり、またモンゴル、中国東北地区を対象とする考古学の開拓者であった。民族学の分野でも、千島アイヌ、台湾原住民(中国語圏では、「先住民」に「今は存在しない」という意味があるため、「原住民」が用いられる)、中国のミャオ族の調査、さらに数系統の構成要素からなる日本民族文化形成論の展開など、功績が大きい。鳥居の学説の多くは、今日ではそのままの形では支持できないが、示唆や刺激に富むものが少なくない。
[大林太良 2018年12月13日]
『『鳥居龍蔵全集』12巻・別巻1(1975~1977・朝日新聞社)』
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