コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

黄変米 オウヘンマイ

デジタル大辞泉の解説

おうへん‐まい〔ワウヘン‐〕【黄変米】

子嚢菌(しのうきん)の一種が繁殖したため、白色に変色したもの。有毒。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

黄変米【おうへんまい】

主としてペニシリウム属Penicilliumのカビ寄生により変質,黄変した米。動物実験で毒性の明らかなものに,呼吸麻痺(まひ)や貧血を起こすペニシリウム・シトレオビリデ(狭義の黄変米菌),腎臓障害を起こすペニシリウム・シトリナム(タイ国黄変米菌),肝臓障害を起こすペニシリウム・イスランジクム(イスランジア黄変米菌)などがある。
→関連項目アオカビ(青黴)

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

栄養・生化学辞典の解説

黄変米

 カビが寄生して,黄色の色素を作り,その色素によって黄色に変質した米.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

おうへんまい【黄変米】

黄色に変色した米のことであるが,とくに微生物の付着繁殖した結果変色した米をさすことが多い。さらに狭義には毒物を生産するカビが繁殖して黄色になった米をいう。毒物を生産し米を黄変させるカビには次の3種類が知られている。(1)ペニシリウム・シトレオビリデPenicillium citreoviride 1936年に台湾米から発見され,シトレオビリディンを生産する。これは急性中毒としては神経毒で,ひどいときには呼吸障害を起こし死亡する。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

おうへんまい【黄変米】

カビ類の寄生により変質し、黄色くなった米。有毒。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黄変米
おうへんまい

米に種々の微生物が繁殖し、変質米(病変米)を生ずることがある。ペニシリウム属のカビが米に生育すると、黄色あるいは赤紅色の物質を生産し、穀粒が着色するので、これらの変質米を黄変米とよんでいる。日本では昔からごくわずかであるが、食すると衝心脚気(かっけ)に類似した症状を示す、いわゆる在来黄変米の存在が知られていたが、とくに第二次世界大戦後の食糧難時代に、日本に輸入された米のいくつかから有害ペニシリウム菌が分離され、1954~1955年(昭和29~30)を中心に黄変米は大きな話題となった。
 黄変米の原因となる有害微生物のおもなものとして、三つのペニシリウム属の菌があり、第一のシトレオビリドPenicilum citreovirideは、神経毒を生産し、このため急性中毒をおこし、ひどい場合には呼吸障害をおこし死に至る。第二のイスランジカムP. islandicumは、ルテオスカイリン、ルブロスカイリン、ルブロシンなどアントラキノン系色素群とともに含塩素環状ペプチド、シクロクロロチン(イスランジトキシン)を生産する。ルテオスカイリンとイスランジトキシンは肝臓毒であり、またルテオスカイリンは発癌(はつがん)性である。第三のシトリナムP. citrinumは、肝臓毒であるシトリニンという黄色色素を生産する。[不破英次]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

黄変米の関連キーワードルブロスカイリンルテオスカイリンシクロクロロチンシトレオビリジン三宅 市郎浦口 健二ルグロシン柴田承二三宅市郎アオカビ浦口健二小林芳人平田義正子嚢菌かび毒青黴外米

今日のキーワード

偽計業務妨害罪

虚偽の風説を流布し,または偽計を用いて人の業務を妨害する罪 (刑法 233) 。流布とは,犯人自身が公然と文書,口頭で伝達するほか,口伝えに噂として流す行為も含む。偽計とは人を欺罔,誘惑し,あるいは人...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android