黒井城跡(読み)くろいじょうあと

国指定史跡ガイドの解説


兵庫県丹波市春日町にある城郭跡。標高356mの猪ノ口山の尾根沿いに広がっており、中世末期、西丹波の盟主であった赤井荻野)氏の居城跡で、織田信長の丹波攻略の際には明智光秀の2度にわたる攻撃に最後まで抵抗した城。1579年(天正7)に光秀によって落城するが、代わって光秀の重臣斎藤利三は麓の居館である下館(現在の興禅寺)に入った。1584年(天正12)の小牧長久手の戦いでは赤井氏が再度、黒井城にこもって徳川家康に呼応したが、これを最後に黒井城は廃城になった。山頂の主郭は東西約170m、南北40mに、東郭、三の丸、本丸、二の丸、西郭を連郭式に並べ、南面には3~4mの野積みの石垣を築造。周囲約9kmに及ぶ山系のいたるところに、出丸、太鼓の段、石踏の段と呼ばれる多数の郭群を配置。山頂から延びる尾根の先端には北方に千丈寺砦、東方に竜ヶ鼻砦と百間馬場、南方には的場砦を配しており、全山を要塞化したことがよくわかる。中世戦国時代の典型的な山城遺構であり、織豊期の歴史を理解するうえで貴重な遺跡であることから、1989年(平成1)に国の史跡に指定された。JR福知山線黒井駅から徒歩約1時間。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

オーバーシュート

感染症の爆発的な感染拡大を指す。語源は、「(目標を)通り越す」「(飛行機などが停止位置を)行き過ぎる」という意味の英語の動詞「overshoot」。2019年12月に発生した新型コロナウイルスに関して...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

黒井城跡の関連情報