龍光院(読み)りゅうこういん

精選版 日本国語大辞典 「龍光院」の意味・読み・例文・類語

りゅうこう‐いんリュウクヮウヰン【龍光院】

  1. 京都市北区にある大徳寺塔頭の一つ。慶長一一年(一六〇六黒田長政造営。開山春屋宗園書院および所蔵密庵咸傑(みったんかんけつ)竺仙梵僊(じくせんぼんせん)墨蹟(ぼくせき)、大覚禅師筆金剛経、曜変天目茶碗は国宝。書院には四畳半台目の茶室、密庵席がある。りょうこういん。

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日本歴史地名大系 「龍光院」の解説

龍光院
りゆうこういん

[現在地名]高野町高野山

ちゆう院・大寺だいじともいう。明王みようおう院の南東にあり、中院御房ちゆういんごぼうとよばれる別格本山。本尊大日如来。寺伝によれば空海居住の地という。御手印縁起の付図に記す堂舎に中院と注され、蘇悉地経(光明院蔵)の承保元年(一〇七四)一一月二八日奥書に「高野山中院明算山籠」の語がみえるのをはじめ、この頃の書写奥書にしばしば中院の名がみられるから、平安時代末期には中院と称していたことが知られる。


龍光院
りようこういん

大徳寺の塔頭。玉林ぎよくりん院の南にある。慶長一一年(一六〇六)黒田長政が父孝高(如水)菩提を弔うため、春屋宗園を開山として創建(都林泉名勝図会)。龍光院は孝高の法名。国宝の書院は四畳半台目茶室(密庵席)・一〇畳(床付)・八畳・六畳・四畳半・広縁・縁より成り、一重・寄棟造・桟瓦葺・水屋を含む。小堀遠州好みの密庵みつたん席は、宋の密庵咸傑の墨書をかけるところからその名がある。本堂および盤桓廊二棟・兜門はともに江戸時代のもので国指定重要文化財。国宝として南宋の燿変天目茶碗・密庵咸傑墨蹟(付千利休消息)、竺仙梵僊墨蹟(明叟斉哲開堂諸山疏、京都国立博物館寄託)・大覚禅師筆金剛経(寛永二年沢庵宗彭跋、同館寄託)があり、国指定重要文化財は絹本淡彩山水図、絹本著色十六羅漢像(一六幅)、紙本墨画栗図・柿図(京都国立博物館寄託)、紙本墨画淡彩琴棋図(六曲一双、同館寄託)、紙本墨書後西天皇宸翰御消息、南浦紹明墨蹟(法語徳治二祀季秋上澣)・宗峰妙超墨蹟(法語要決了死生云々)、大川普済語録鈔(宗峰妙超筆、二冊)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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